BLOG
アジア太平洋出張報告(その①:ニュージーランド)
1.9月7日(水)、ニュージーランド(NZ)を初めて訪問した。超党派の議員連盟で、ラグビーワールドカップNZ大会での日本代表チームの応援とともに、2019年日本開催に向けて各国に協力を要請するためである。
2.メイン会場のオークランド市は人口約140万人の経済の中心地だ。中心部は高層ビルが並ぶが、美しい海に面する素敵な町である。街の中心、名所のスカイタワーからの眺めは最高で、このタワーからのバンジージャンプも名物である(写真①、の真ん中にロープが見える)。
3.8日(木)の開会の前夜には、各国国会議員による懇親レセプション。大いに盛り上がり、南アフリカやNZ、英国などの国会議員とも、今回の記念バッジを交換する(は、イアン・ケネディNZ在京大使(右から2人目)を囲んでラグビー関係者と)。
4.9日(金)の開会式、オープニングセレモニーでは、海洋国家NZの個性あるパフォーマンスが繰り広げられ、観客を魅了する。開幕戦のNZ対トンガ戦は、トンガの後半の粘り、押しの強さにもかかわらず、NZの「オールブラックス」が完勝し、会場は大いに盛り上がった()。
5.10日(土)の夕方は、いよいよ日本対フランス戦である。しかし、前半はフランスが押し気味に進める。後半日本が21対25まで追い上げ、流れに乗って逆転するかと期待されたが、体格、パワー、地力で勝る(世界ランキングでフランスは5位、日本は13位)フランスが底力を見せ、結局47対21で完敗した()。私たちの必死の応援にもかかわらず、残念な結果となったが、気持ちを入れ換え、引き続きの強豪のNZオールブラックス戦、トンガ戦に勝ってもらいたい。何とか予選リーグを突破することを期待したい(その後、9月16日のNZ戦では83対7で大敗)。は、一緒に応援に来られた自民党高知県連の武石利彦幹事長と移動のフェリーの中で。
6.こうして、連日夕方からは、ラグビーワールドカップを応援しつつ、昼間は、この機会に様々な活動を行った。まず、アジア太平洋地域の自由貿易経済圏を構築しようとするTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の関係者と意見交換を行った。NZは、シンガポール、ブルネイ、チリとともにこのTPPのルーツ(原点)である、4カ国の自由貿易協定(P4)の中心メンバーであり、正に貿易立国を目指している。
今回、このTPP構想を提言し進めてきた、ファルコナー外務副次官(元WTO農業交渉議長:)、ウォーカー外務副次官(同じく元WTO農業交渉議長:)、アレン次官と意見交換を行った。
7.皆さん、日本がTPP交渉に加わることを歓迎しているが、日本の心配は農水産物である。特にNZとの貿易では、日本に比べ輸出の規模が1000倍とも言われる酪農製品である。しかし、その酪農製品については、NZはもはやそれほど多くの供給余力がないとも言っていた。さらに、実際のTPP交渉では、米国との交渉をはじめ、各国の利害がぶつかり合い、かなり厳しいものとなっているという。米国大統領選も控え、この11月のハワイでのAPECまでにどこまで大筋合意できるか不透明なようである。
また、米韓の2ヶ国間FTAが米国議会で承認されれば、韓国もTPP交渉への参加を表明するのではないか、との期待も話していた。
8.また9日(土)には、オークランドから飛行機に乗り、タウポ湖周辺の地熱発電地域を視察した。
ナ・アワ・プルア地熱発電所は、14万kWの世界最大の地熱発電所で、NZの4大発電事業者の一つである「マイティー・リバーパワー」が発電事業を行っているが全体の施工を住友商事が受け、タービンなどを富士電機が納入している(、⑩、⑪)。ちなみに、全世界の地熱発電設備の約8割を日本の富士電機、三菱重工、東芝の三社で占めており、圧倒的な競争力、強さである(しかし、日本では地熱発電は全て合わせてもわずか53万kWと、温泉業者の反対、加えて国立公園の規制もあり、極めて限定的にしか受け入れされていない)。
9.地熱発電は、火山地帯を中心に地下から吹き出してくる高温の蒸気によってタービンを回し、発電するのであるが、このあたりはあちこちから蒸気が吹き出すほどの地熱発電地域であり、周辺にも数カ所の地熱発電所がある。
ちなみに、NZに水力発電が57%地熱が13%、風力が4%と再生可能エネルギーが約74%を占め、これをさらに2025年には90%にまで増やす計画である。
10.タウポ湖はびわ湖とほぼ同じ大きさ(即ち、私の地元淡路島や東京23区とほぼ同じ広さ)で、湖周辺にはリゾートホテルや別荘が立ち並ぶ。今回はここでゆっくり昼食を取ったり、近くの有名な滝(フカ・フォール)を見に行く余裕はなかったが、将来是非また訪ねてみたいところである()。
ちなみに、今回、NZの首都ウェリントンは、飛行機のトランジット(乗り換え)で空港周辺を見ただけであり、また南島のクライストチャーチは訪問するチャンスはなかったが、将来是非訪問したい都市である。
2.メイン会場のオークランド市は人口約140万人の経済の中心地だ。中心部は高層ビルが並ぶが、美しい海に面する素敵な町である。街の中心、名所のスカイタワーからの眺めは最高で、このタワーからのバンジージャンプも名物である(写真①、の真ん中にロープが見える)。
3.8日(木)の開会の前夜には、各国国会議員による懇親レセプション。大いに盛り上がり、南アフリカやNZ、英国などの国会議員とも、今回の記念バッジを交換する(は、イアン・ケネディNZ在京大使(右から2人目)を囲んでラグビー関係者と)。
4.9日(金)の開会式、オープニングセレモニーでは、海洋国家NZの個性あるパフォーマンスが繰り広げられ、観客を魅了する。開幕戦のNZ対トンガ戦は、トンガの後半の粘り、押しの強さにもかかわらず、NZの「オールブラックス」が完勝し、会場は大いに盛り上がった()。
5.10日(土)の夕方は、いよいよ日本対フランス戦である。しかし、前半はフランスが押し気味に進める。後半日本が21対25まで追い上げ、流れに乗って逆転するかと期待されたが、体格、パワー、地力で勝る(世界ランキングでフランスは5位、日本は13位)フランスが底力を見せ、結局47対21で完敗した()。私たちの必死の応援にもかかわらず、残念な結果となったが、気持ちを入れ換え、引き続きの強豪のNZオールブラックス戦、トンガ戦に勝ってもらいたい。何とか予選リーグを突破することを期待したい(その後、9月16日のNZ戦では83対7で大敗)。は、一緒に応援に来られた自民党高知県連の武石利彦幹事長と移動のフェリーの中で。
6.こうして、連日夕方からは、ラグビーワールドカップを応援しつつ、昼間は、この機会に様々な活動を行った。まず、アジア太平洋地域の自由貿易経済圏を構築しようとするTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の関係者と意見交換を行った。NZは、シンガポール、ブルネイ、チリとともにこのTPPのルーツ(原点)である、4カ国の自由貿易協定(P4)の中心メンバーであり、正に貿易立国を目指している。
今回、このTPP構想を提言し進めてきた、ファルコナー外務副次官(元WTO農業交渉議長:)、ウォーカー外務副次官(同じく元WTO農業交渉議長:)、アレン次官と意見交換を行った。
7.皆さん、日本がTPP交渉に加わることを歓迎しているが、日本の心配は農水産物である。特にNZとの貿易では、日本に比べ輸出の規模が1000倍とも言われる酪農製品である。しかし、その酪農製品については、NZはもはやそれほど多くの供給余力がないとも言っていた。さらに、実際のTPP交渉では、米国との交渉をはじめ、各国の利害がぶつかり合い、かなり厳しいものとなっているという。米国大統領選も控え、この11月のハワイでのAPECまでにどこまで大筋合意できるか不透明なようである。
また、米韓の2ヶ国間FTAが米国議会で承認されれば、韓国もTPP交渉への参加を表明するのではないか、との期待も話していた。
8.また9日(土)には、オークランドから飛行機に乗り、タウポ湖周辺の地熱発電地域を視察した。
ナ・アワ・プルア地熱発電所は、14万kWの世界最大の地熱発電所で、NZの4大発電事業者の一つである「マイティー・リバーパワー」が発電事業を行っているが全体の施工を住友商事が受け、タービンなどを富士電機が納入している(、⑩、⑪)。ちなみに、全世界の地熱発電設備の約8割を日本の富士電機、三菱重工、東芝の三社で占めており、圧倒的な競争力、強さである(しかし、日本では地熱発電は全て合わせてもわずか53万kWと、温泉業者の反対、加えて国立公園の規制もあり、極めて限定的にしか受け入れされていない)。
9.地熱発電は、火山地帯を中心に地下から吹き出してくる高温の蒸気によってタービンを回し、発電するのであるが、このあたりはあちこちから蒸気が吹き出すほどの地熱発電地域であり、周辺にも数カ所の地熱発電所がある。
ちなみに、NZに水力発電が57%地熱が13%、風力が4%と再生可能エネルギーが約74%を占め、これをさらに2025年には90%にまで増やす計画である。
10.タウポ湖はびわ湖とほぼ同じ大きさ(即ち、私の地元淡路島や東京23区とほぼ同じ広さ)で、湖周辺にはリゾートホテルや別荘が立ち並ぶ。今回はここでゆっくり昼食を取ったり、近くの有名な滝(フカ・フォール)を見に行く余裕はなかったが、将来是非また訪ねてみたいところである()。
ちなみに、今回、NZの首都ウェリントンは、飛行機のトランジット(乗り換え)で空港周辺を見ただけであり、また南島のクライストチャーチは訪問するチャンスはなかったが、将来是非訪問したい都市である。