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TPP閣僚会合に日本政府代表として出席。補正予算(案)閣議決定。
1.7日(土)~10日(火)にシンガポールで行われたTPP閣僚会合に、甘利大臣の代理として出席いたしました。多くの方から激励をいただきまして、誠にありがとうございました。
御懸念の多い農産物については、「譲れないところは1ミリも譲らない」とのスタンスで交渉を行いました。日本の農業の基盤を危うくすることは絶対に受け入れられません。もちろん子供の使いみたいに「ダメです」、「ダメです」と繰り返しているわけではなく、知的財産保護、投資の保護、政府調達の開放など経済活動のルールづくりも含めた交渉全体の中で、合意への道を見出すべく、粘り強く交渉を行いました。ちなみに、こうしたルール作りは、日本企業が海外で活動するに際して大いにプラスとなる事柄であり、日本として強く求めているところです。
今般の会合では、各国の立場の差や論点が残り、妥結には至りませんでしたが、各国の意欲は高く、各々が柔軟性を持てば必ず道は拓けると信じています。1月にも次の閣僚会合が開催される予定なので、引き続き粘り強く交渉を行い、国益の最大化に全力を尽くします。

2.また、帰国直後の12日(木)に、5.5兆円規模の補正予算(案)が閣議決定されました。アベノミクスが地域の隅々まで行き渡るよう、種々の施策を盛り込んでおります。
例えば、ものづくり補助金について、1,400億円を確保し、対象を製造業のみならずサービス業にも拡大し、新規分野にチャレンジする中小企業者等への支援を充実させています。
農林水産業については、その活性化を図るため、農地中間管理機構の設立など農地集約化事業(852億円)や6次産業化等の推進事業(136億円)を盛り込んでいます。また、燃油コストの上昇等への対応として、漁業コスト等対策事業も盛り込みました(397億円)。
若者や女性の雇用拡大・賃金上昇等を図るために、雇い入れての研修や、定着支援・正社員化支援を推進するための「地域人づくり事業」を盛り込んでいます(1,020億円)。
また、消費税の引上げによる所得の低い方への影響を考慮し、住民税非課税世帯を対象に、1人1万円を給付する措置を盛り込みました。このうち、老齢基礎年金の受給者等については、さらに5,000円上乗せして給付されます。加えて一定の子育て世帯については、子ども1人当たり1万円を給付する措置も盛り込んでいます。
こうした施策を通じて、消費税率引上げに伴う影響を緩和するとともに、地域の隅々まで景気回復を実感して頂けるよう全力を尽くしてまいります。

3. なお、先般成立した特定秘密保護法について、心配する声を頂戴しております。しかし、北朝鮮、中国はじめ我が国の安全保障環境が厳しくなる中で、同盟国など諸外国と情報を共有するためには、公務員の秘密漏えいの罰則を強化するなどのこの法律は国家国民の安全確保のため必要不可欠なものです。特定秘密は外交・防衛・スパイ活動・テロ行為の4分野に限定され、しかも、政府が秘密として管理している42万件の情報のうち、その9割が情報収集衛星の画像です。直接の担当ではありませんが、政府として、国民の知る権利にも配慮した修正も実施し、今後、特定秘密の指定の妥当性をチェックする機関を設置することとしております。皆様の御心配にもしっかりお応えしたいと思います。今後ともご指導ご支援のほどよろしくお願いします。


テレビ出演のお知らせ
○ 12月17日(火) BSフジ「プライムニュース」 20時~22時
テーマ「TPPの進捗と日本・ASEAN特別首脳会議」(仮)



  • 出国時、成田空港において、TPP閣僚会合に臨む決意を述べています。
  • 初日の閣僚レベルの全体会合です。
  • 米国フローマン通商代表と2国間で交渉。フローマン代表とは、1962年の同い年生まれです。
  • NZのティム・グローサー貿易大臣と2国間で交渉。これまでも何度もお会いしています。(OECD、オランダ出張報告参照)

  • カナダのエド・ファスト国際貿易大臣と2国間で交渉。これまでも何度もお会いしています。
  • ブルネイのリム・ジョク・ホイ首席交渉官。旧知の仲です。
  • シンガポールのリム・フンキャン貿易産業大臣と2国間で交渉。
  • オーストラリアのアンドリュー・ロブ貿易投資大臣と2国間で交渉。
  • マレーシアのムスタパ・モハメド国際貿易・産業大臣と2国間で交渉。
  • 連日の閣僚会合。粘り強く交渉を続けています。
  • 閣僚のみの夕食会。
  • シンガポールの閣僚会合終了後の共同記者会見。「各国のセンシティビティを尊重しつつ、高いレベルを目指すための交渉を進める」旨答えました。