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中国・ロシア出張報告(その④)「バイカル経済フォーラムでスピーチ」
1.9月8日(月)23時、ハバロフスク空港からイルクーツクに向かう。ハバロフスクが日本標準時の明石と同じ東経135度でありながら、日本と2時間の時差があり、また、イルクーツクは日本よりずっと西にありながら、日本と時差がないのである。このため、今回のフライトは「2時間得をする」。即ち23時発で、3時間25分のフライトでありながら、イルクーツクには0時25分着となるのである。

2.以上の予定ではあった。機内でも眠れるし、イルクーツクに到着後もホテルでゆっくり眠れるはずだ…。しかし、ここはロシア。何が起こるか分からない。この夏のサハリン訪問の際の帰国便もキャンセルされた(7月31日活動報告参照)。今回は、ハバロフスクを飛び立ち、約1時間で、中国との国境沿いのブラゴヴェシチェンスクという町に着陸した。どうやら給油をするということらしい。この航空会社の経営が悪化し、燃料代などの必要な代金を払ってないらしく、ハバロフスク空港で給油してもらえなかったようである。確かに機体も古く(おそらく70年代の型)、機内サービスも悪い。

3.そして、給油後すぐに出発するか、と思ったら、何と目的地のイルクーツク空港の気温が10度以下に下がり、夜明け(朝6時頃)まで着陸できないという。時計を見ると午前1時になりかけている。出発の朝4時頃まで「このまま機内でカン詰めか」と思い眠りかけると、間もなく「出発する」という。訳が分からないが、結局朝5時すぎにイルクーツク空港に着いた。ホテルに着いたのは朝6時前。8時半から大使と打ち合わせである。さっとシャワーを浴び2時間弱の仮眠(ちなみに、ホテルは飾り気のない殺風景な部屋である。写真①)。

4.朝10時から「第5回バイカル経済フォーラム」。開会式の前に中国代表の王兆国・全国人民代表大会常務副委員長()、旧知のモンゴルのバヤル首相()、トルトネフ・ロシア天然資源環境大臣()、ヤクーニン・ロシア鉄道社長、ヴォスクレセンスキー・ロシア経済発展省次官、アホ・元フィンランド首相()など、ビッグショット(大物政治家)と挨拶を交わし、立ち話。

5.私は二度の発言のチャンスを与えられ、「総裁選の最中でありながら、このフォーラムの重要性、極東開発の必要に鑑み出席した」旨を含めて、挨拶とスピーチ(:スピーチの原稿はこちら)。

6.午後には、個別にヤクーニン・ロシア鉄道社長()と、また、本フォーラムの副議長のメーゼンツェフ連邦院副議長と個別に面談・意見交換()。

7.そして、夕方のわずかな時間を利用して、今回宿泊したホテル近くのバイカル湖を眺め()、その近くの森喜朗・元総理のお父様(元石川県根上町長)のお墓もあるシェレーホフ村を訪問し、お墓参り()。その後、今回のフォーラムに参加された経団連・日露経済委員会の皆さんと夕食をとり、そのまま、24時5分発のフライトに乗るために経由地の北京へ。

8.北京では、共青団の廬雍政書記()、北京大学の白智立教授、清華大学の劉江永教授()と個別に面談・意見交換。オリンピック後の中国経済の見通しや、日中関係の今後などについて意見交換。大変有意義な出張となった。