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「外務大臣政務官」退任。
1.9月24日(水)、麻生太郎新総理大臣の誕生に伴い、旧内閣の政務官も全員職を辞することとなった。8月6日に任命されて以来、49日間の政務官ではあったが、外交の最前線で大変いい経験をさせて頂いたし、与えられた任務を果たすことができた、と自負している。

2.外務政務官としての出張は、ロシア、中国、そして、イギリス、フランス、ナイジェリア、ガーナ、セネガルの7ヶ国。いずれの出張においても、中心的課題は、私のライフワークでもある「資源・エネルギーの安定的確保」である。私が以前から主張してきた通り、原油価格は100ドルを割り、低下傾向にはあるが、依然高い水準にあり不安定なわけで、石油の9割近くを中東に依存する我が国の体質を改善するために、ロシア、アフリカ、南米、中央アジアといった国々との関係の強化を行い、エネルギー供給先の多面化・安定化を図っていかなければならないのである。

3.これまでの外交努力もあり、今年の年末(か年始)からはロシアのサハリンから日本の消費量の8%に当たるLNG(液化天然ガス)の輸出が始まるし、私の訪問したナイジェリア、ガーナ、セネガルの西部アフリカにおいても、石油、天然ガス(LNG含む)事業に日本が参入する足がかり(布石)ができたものと自負するところである(詳細は、別途「活動報告」においてご紹介したいと思う)。資源を持たない我が国にとって、資源・エネルギーの確保は外交の最優先課題の一つである。

4.こうした観点からも、インド洋でのテロ対策のための海上自衛隊による給油活動は何としても継続しなければならない。世界43ヶ国が協調してアフガニスタンにおけるテロ防止活動を行っているのに、日本だけ何もしないというわけにはいかない。この海上自衛隊の給油活動により、多くの艦船がアフガニスタンからインド洋を通じて武器、麻薬、テロリストが世界に出ていくことを防いでいるわけだが、結果として、石油の輸入の90%がこのインド洋を通る(我が国の)石油の安定供給に大きく役立っているのである。つまり、この給油活動は国際テロ対策でもあり、またインド洋の安定を通じた、我が国自身のための活動でもあるのである。海上自衛隊が給油を行う各国の艦船により、日本のタンカーも守られているわけである。

5.従って、この給油活動は、日本の経済の安定のためにも不可欠であり、このことも含めて民を問うことが必要かもしれない。現在の給油活動のための法律については、昨年11月に私自身が自民党を代表して衆議院本会議において賛成討論を行い、本年1月15日に成立した(2007年11月13日ブログ参照)。しかし、1年間の期限であるため、来年1月15日までに延長を行わなければ撤退することとなる。時間は限られている。早急に民を問い、その上で継続のための枠組みを構築すべきである。

以上、外務大臣政務官として短い任期ではあったが、充実した毎日であった。