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馬英九・台湾新総統就任式に出席
1.20日(火)は馬英九・台湾総統の就任式。平沼赳夫・日華議員懇談会会長を団長に、超党派の訪問団である。私は、党青年局国際部長として、坂本剛二・党組織本部長、井上信治・青年局長とともに、総統式に出席した。
2.19日午後、成田空港を発ち、夕方に台湾到着。
18時より欧鴻錬・台湾外交部長(外務大臣)主催のレセプション。台湾と国交のある、アフリカ、中南米、太平洋の島嶼国などの代表が数多く参加している。ガンビアの外務大臣(写真①)、フィジーの代表()、そして米国ジョージタウン大学の中国専門学サッター教授(左)、羅家良シンガポールの在台湾大使(右)らと歓談。
3.19時より陳鴻基・亜東関係協会会長主催の夕食会。同じテーブルに、右から、松下新平・参議院議員(無所属)、李鴻釣・立法委員(国会議員)、中田宏・横浜市長、李海天・国民党中央評議委員会主席、私、島尻安伊子・参議院議員()。李海天さんは、台湾のご出身で横浜でビジネスをされてもう60年になるという。横浜の中華街で重慶飯店、ホリデイ・インなどを経営しておられる。台湾の方々は本当に親日的である。成田からの機内で読んだ盧千恵さんの「私のなかのよき日本」は、台湾と日本の深い関わりや、台湾人の日本に対する心情がよくわかる。盧千恵さんは、在東京の経済文化代表處の許世楷代表夫人であり、日本と台湾の信頼関係の醸成に大変努力しておられる方だが、台湾の方々には日本に対して格別の親しみを持ってくれている。許世偕代表のように、台湾独立への強い思いを持った方も多く、その情熱には頭が下がるが、馬総統の誕生を契機に、両岸の対話が進むことを期待したい。
夕食会には台北市などの地方議員もたくさん来てくれた。台湾の地方議員は若くて、女性が多い(しかも美人!?)ことに驚く()。ちなみに、私の左は、もともと台湾ご出身の蓮舫・参議院議員。蓮舫さんは民主党であるが、もう15年くらい前から、一緒に勉強会を開いたりしている。
4.20日朝8時半から、総統就任式典。約2時間半もの間、郷土芸能や人気グループの歌、パフォーマンスが続く(、⑦)。台湾人の持つエネルギーを強く感じた次第である。
会場には、李登輝元総統はじめ、各国代表、そして、ジュディ・オングさんの姿もある。
5.台湾は、日本の面積の約10分の1(九州よりやや小さい)に、約2,200万人の人が住み、1人当たりGDPが16,000米ドル/人の先進国である。GDPは約35兆円で世界22位。ちなみに<第1位>米国約1,300兆円、<第2位>日本約450兆円、<第3位>ドイツ約300兆円、<第4位>中国約270兆円、<第5位>英国約240兆円、そして、韓国約90兆円(12位)、香港は約20兆円で第34位である。
また、台湾にとって日本との貿易量は、中国に次いで第2位、日本にとっても、台湾は、中国、米国、韓国に次いで第4位の貿易量である。正式な国交はないが、経済関係は深いものがあり、日本にとって極めて大きな存在である。
なお、台湾では、青森のリンゴなどが高い値段で売られている。宣伝用のウチワもあらゆる場で配られている()。「加油」は「(車に)油を注ぐ」の意から「がんばれ!」の意味である。
6.馬英九総統は、国民党主席として、中国との対話、3つの「NO」即ち「統一せず、独立せず、武力を用いず」を掲げて、当選された。中国との対話促進 が期待される。
就任演説では、「民主主義」「国際的な視野」「国民の融合」「クリーンさ」を強調し、「法治」「人権」「温暖化防止や核不拡散への協力も」コミットした()。
そして、両岸関係では、対話を進め、「平和」と「共栄」の道を探るとした。中でも感動的だったのは、「私は台湾生まれではないが、受け入れてくれた台湾の包容力に感謝している」との下り。大きな拍手がわきおこった。台湾人のナショナリズムに触れた瞬間だ。
7.その後、総統府に招かれ、馬英九総統、簫萬長副総統、蘇起国家安全会議秘書長を囲んでの昼食会である。石原慎太郎・東京都知事や、中田宏・横浜市長も同席され、日本の技術、協力でできた台湾鉄道120周年の記念のお弁当()をつつきながら、なごやかな会となった(、⑫)。
8.今回の台湾新総統就任式出席は、あっという間の短い出張であったが、台湾と日本のきずなの深さを感じ、そして考えた旅であった。アジアの平和と繁栄、そして民主主義の発展のためには、台湾の存在はキラリと光るものがある。中国という大国との関係は難しいものがあるが、馬英九新総統の誕生を契機に、両岸の対話が進むことを期待したい。中国側も5月16日のブログで書いたように、未来志向の若い世代が台頭してきている。我が国の国益を第一に考えつつ、私たちの世代で前世紀が残したアジアの諸問題を平和裡に解決したいと思う。
2.19日午後、成田空港を発ち、夕方に台湾到着。
18時より欧鴻錬・台湾外交部長(外務大臣)主催のレセプション。台湾と国交のある、アフリカ、中南米、太平洋の島嶼国などの代表が数多く参加している。ガンビアの外務大臣(写真①)、フィジーの代表()、そして米国ジョージタウン大学の中国専門学サッター教授(左)、羅家良シンガポールの在台湾大使(右)らと歓談。
3.19時より陳鴻基・亜東関係協会会長主催の夕食会。同じテーブルに、右から、松下新平・参議院議員(無所属)、李鴻釣・立法委員(国会議員)、中田宏・横浜市長、李海天・国民党中央評議委員会主席、私、島尻安伊子・参議院議員()。李海天さんは、台湾のご出身で横浜でビジネスをされてもう60年になるという。横浜の中華街で重慶飯店、ホリデイ・インなどを経営しておられる。台湾の方々は本当に親日的である。成田からの機内で読んだ盧千恵さんの「私のなかのよき日本」は、台湾と日本の深い関わりや、台湾人の日本に対する心情がよくわかる。盧千恵さんは、在東京の経済文化代表處の許世楷代表夫人であり、日本と台湾の信頼関係の醸成に大変努力しておられる方だが、台湾の方々には日本に対して格別の親しみを持ってくれている。許世偕代表のように、台湾独立への強い思いを持った方も多く、その情熱には頭が下がるが、馬総統の誕生を契機に、両岸の対話が進むことを期待したい。
夕食会には台北市などの地方議員もたくさん来てくれた。台湾の地方議員は若くて、女性が多い(しかも美人!?)ことに驚く()。ちなみに、私の左は、もともと台湾ご出身の蓮舫・参議院議員。蓮舫さんは民主党であるが、もう15年くらい前から、一緒に勉強会を開いたりしている。
4.20日朝8時半から、総統就任式典。約2時間半もの間、郷土芸能や人気グループの歌、パフォーマンスが続く(、⑦)。台湾人の持つエネルギーを強く感じた次第である。
会場には、李登輝元総統はじめ、各国代表、そして、ジュディ・オングさんの姿もある。
5.台湾は、日本の面積の約10分の1(九州よりやや小さい)に、約2,200万人の人が住み、1人当たりGDPが16,000米ドル/人の先進国である。GDPは約35兆円で世界22位。ちなみに<第1位>米国約1,300兆円、<第2位>日本約450兆円、<第3位>ドイツ約300兆円、<第4位>中国約270兆円、<第5位>英国約240兆円、そして、韓国約90兆円(12位)、香港は約20兆円で第34位である。
また、台湾にとって日本との貿易量は、中国に次いで第2位、日本にとっても、台湾は、中国、米国、韓国に次いで第4位の貿易量である。正式な国交はないが、経済関係は深いものがあり、日本にとって極めて大きな存在である。
なお、台湾では、青森のリンゴなどが高い値段で売られている。宣伝用のウチワもあらゆる場で配られている()。「加油」は「(車に)油を注ぐ」の意から「がんばれ!」の意味である。
6.馬英九総統は、国民党主席として、中国との対話、3つの「NO」即ち「統一せず、独立せず、武力を用いず」を掲げて、当選された。中国との対話促進 が期待される。
就任演説では、「民主主義」「国際的な視野」「国民の融合」「クリーンさ」を強調し、「法治」「人権」「温暖化防止や核不拡散への協力も」コミットした()。
そして、両岸関係では、対話を進め、「平和」と「共栄」の道を探るとした。中でも感動的だったのは、「私は台湾生まれではないが、受け入れてくれた台湾の包容力に感謝している」との下り。大きな拍手がわきおこった。台湾人のナショナリズムに触れた瞬間だ。
7.その後、総統府に招かれ、馬英九総統、簫萬長副総統、蘇起国家安全会議秘書長を囲んでの昼食会である。石原慎太郎・東京都知事や、中田宏・横浜市長も同席され、日本の技術、協力でできた台湾鉄道120周年の記念のお弁当()をつつきながら、なごやかな会となった(、⑫)。
8.今回の台湾新総統就任式出席は、あっという間の短い出張であったが、台湾と日本のきずなの深さを感じ、そして考えた旅であった。アジアの平和と繁栄、そして民主主義の発展のためには、台湾の存在はキラリと光るものがある。中国という大国との関係は難しいものがあるが、馬英九新総統の誕生を契機に、両岸の対話が進むことを期待したい。中国側も5月16日のブログで書いたように、未来志向の若い世代が台頭してきている。我が国の国益を第一に考えつつ、私たちの世代で前世紀が残したアジアの諸問題を平和裡に解決したいと思う。