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ロシアの国会議員団と議論
1.ネヒョードフ団長はじめ8人のロシアの国会議員が来日し、16日午後、私よりプレゼンテーション(問題提起)を行い、その後4時間にもわたって日ロ間の様々なテーマについて議論を行った。さらに夜9時過ぎまで延べ7時間ほど懇談・意見交換を行った。

2.私からは、以下の点を中心に問題提起を行った。
①日本との貿易・投資は急速に伸びてきているが、他国に比べまだまだ小さい。ロシアが持つ潜在力からすれば10倍、20倍になってもおかしくない。
②ロシアが中国に傾斜しすぎていることを危惧している。シベリアにおける中国の影響力が増大していることを過小評価していないか。
③ロシア国内の法制整備の遅れ、汚職等が投資を阻害している。
④エネルギー分野において、日本は、新エネルギー技術、省エネルギー技術、海洋開発技術、LNG技術、ファイナンス力、高品質パイプラインの技術など、幅広い範囲で協力できる。
⑤領土問題も含め幅広く日ロ間で対話と協力関係が進めば経済、エネルギー分野で大きな可能性が広がる。

3,これに対しロシア側からは
①中国は、積極的に投資など行っているのに対し、日本は「どん欲さ」がない。
②ロシアで経済規模に比べてエネルギー使用量が多い(日本の14倍!)のは、極めて寒いから。先週も-57℃だった。そのことも理解してほしい。
③ロシアで汚職が多い、との評価はうわさとして世界に広がっているが、外から見ても何もわからない。実態とは異なる。
④経済特区制度も創設し投資促進にがんばっている、
などの反論もあったが、その後何時間も議論のやりとりをし、少しお互いの本音がわかってきたような気がする(内容はここでは書けないことも多いので、紹介できないのが残念です)。

4.そして、ネヒョードフ団長から、軽油代替燃料のDME(デイ・メチル・エーテル)について共同調査・研究の提案があり、日本側としても、DMEを取り上げながら幅広く新エネルギーの共同研究を行っていくことに同意した。
5.いずれにしても、我々日本側若手の議員団として夏頃にはロシアを訪問し、さらなる信頼関係を醸成していくこととしたい。今後ロシア側から日本へのエネルギー供給、一方で、日本からロシアへの投資拡大、新エネルギー・省エネルギー技術の移転、中小企業支援、経済法制整備への協力など、幅広い分野で協力関係を築いていければ、領土問題についても解決への糸口が見えてくると思う。粘り強く、根気強くがんばっていきたい。
  • ロシア議員団に私から問題提起。
  • 私のプレゼンテーションに対しジトキフ議員より激しい反論。
  • ネヒョードフ団長と。アゲエフ議員の奥様と。
  • トレポフ議員とヴォローニン議員の奥様と。こちらも美しい!
  • 飛入りの露鵬力士とヴォローニン議員。彼はさかんに世界の「多極化」を云っていました。
  • 同い年のエメリヤノフ議員と。中国についてかなり議論しました。
  • 我々とよく似た顔つきのペラペラ議員と。東シベリアの南端、カザフとモンゴルの間すぐ上の「アルタイ地方」出身です。お尻には「蒙古斑」があるそうです。ひとしきり中国の話をしました。
  • ジトキフ議員とイサコフ議員。
    ジトキフさんは、私の「ロシアでの汚職」の話に猛反発し、真っ赤な顔で反論しましたが、今夏には彼の地元トマスクで経済特区やパイプラインを見に行くつもりです。