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インド出張報告(その4)<津波の大被害を受けたアンダマン・ニコバル諸島>
1. 5月4日(水)、チェンナイから飛行機で東へ2時間半、ミャンマーの沖・ベルガル湾に浮かぶ72の島々のアンダマン・ニコバル諸島を訪問した。南の方のニコバル諸島にはインドの海軍基地がある上、いくつかの島には全く文明化していない原住民も住んでいることなどから、極めて訪れにくい場所であるが、安倍―シン首相会談の折にも、このアンダマン諸島での天然ガスの日印共同開発の提案もあったし、また、何より津波で大きな被害を受けたとのことであったため、何としても訪問したかった場所である。
2.全体として未開発のリゾート地とも言うべき大自然の残された島々であった。人口は30いくつの島に35万人も住んでいるとのことであったが、被害の少なかったアンダマン諸島では確かに商店街はそれなりの賑わいであった。
3.一方、津波の被害が最も大きかった「リトル・アンダマン島」の光景は想像を絶するものであった。メイン道路の両脇に立ち並んでいた店々(商店街)は全くその跡すらわからなくなっている。高さ4~5mの津波は11kmも内陸まで届いたという。
4.現実に17000人の住民のうち12000人が被害を受け、今でも7000人が避難生活をして
いる。壮絶である。波でこれほどまでに家がつぶされ、流されるものか、との思いである。確かにテレビで見た映像もすさまじいと思ったが、被害を目の当たりにすると、言葉で表
現できないすごさ、信じられない思いでいっぱいになる。そんな中でADRAという国際NGOの日本支部の若者たち3人が仮設住宅(シェルター)建設の手伝いをしている姿には心を打たれた。そして、避難所生活の中でも、子供たちの屈託のない笑顔には救われた気持ちになった。インドネシアやタイに比べ、この美しいインド・アンダマン諸島が被害を受けたことすら知らない人も多いだろう。全く復旧が進んでいない。インド政府が他国からの資金援助を断ったことも影響しているかもしれないが、余りにも遅すぎる。
5.この諸島を管轄する役場の次官(Chiet Secretary)と意見交換を行った。次官は「これら被害を受けた人々が、働く場所を創ってほしい」と言われた。確かに店も家もなくなり何もできないのである。次官は「魚を釣る場所が最優先」と言われ、私より「漁港、すなわち船着場、荷さばき施設、保冷庫などを一体的に整備するのも一案」と申し上げた。どこまでできるかわからないが、早急に水産庁はじめ関係者にも協力を求めたい。
6.また、この大自然の島だからこそ、自然エネルギーのプロジェクトも実施したいと思っている。豊かな太陽光、風力など私の地元・淡路島同様に、いろんな可能性があると思う。バイオマスについては、家畜の数が思ったほど多くないこと、またさとうきびなどのプラントもほとんどないことから、少し難しそうであるが、JETROやNEDOの力も借りながら、この人たちのためにもがんばりたいと思う。
2.全体として未開発のリゾート地とも言うべき大自然の残された島々であった。人口は30いくつの島に35万人も住んでいるとのことであったが、被害の少なかったアンダマン諸島では確かに商店街はそれなりの賑わいであった。
3.一方、津波の被害が最も大きかった「リトル・アンダマン島」の光景は想像を絶するものであった。メイン道路の両脇に立ち並んでいた店々(商店街)は全くその跡すらわからなくなっている。高さ4~5mの津波は11kmも内陸まで届いたという。
4.現実に17000人の住民のうち12000人が被害を受け、今でも7000人が避難生活をして
いる。壮絶である。波でこれほどまでに家がつぶされ、流されるものか、との思いである。確かにテレビで見た映像もすさまじいと思ったが、被害を目の当たりにすると、言葉で表
現できないすごさ、信じられない思いでいっぱいになる。そんな中でADRAという国際NGOの日本支部の若者たち3人が仮設住宅(シェルター)建設の手伝いをしている姿には心を打たれた。そして、避難所生活の中でも、子供たちの屈託のない笑顔には救われた気持ちになった。インドネシアやタイに比べ、この美しいインド・アンダマン諸島が被害を受けたことすら知らない人も多いだろう。全く復旧が進んでいない。インド政府が他国からの資金援助を断ったことも影響しているかもしれないが、余りにも遅すぎる。
5.この諸島を管轄する役場の次官(Chiet Secretary)と意見交換を行った。次官は「これら被害を受けた人々が、働く場所を創ってほしい」と言われた。確かに店も家もなくなり何もできないのである。次官は「魚を釣る場所が最優先」と言われ、私より「漁港、すなわち船着場、荷さばき施設、保冷庫などを一体的に整備するのも一案」と申し上げた。どこまでできるかわからないが、早急に水産庁はじめ関係者にも協力を求めたい。
6.また、この大自然の島だからこそ、自然エネルギーのプロジェクトも実施したいと思っている。豊かな太陽光、風力など私の地元・淡路島同様に、いろんな可能性があると思う。バイオマスについては、家畜の数が思ったほど多くないこと、またさとうきびなどのプラントもほとんどないことから、少し難しそうであるが、JETROやNEDOの力も借りながら、この人たちのためにもがんばりたいと思う。