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アフリカ出張報告(その①)ロンドン・ヒースロー空港でトランジット(乗り換え)
1.9月13日(土)、40名を超える貿易・投資ミッションの団長として、西部アフリカに出発した。今回のミッションが訪問するのは、ナイジェリア、ガーナ、セネガル、コートジボアール、カメルーンであるが、私は、総裁選、そしてその後の臨時国会のために、ナイジェリア、ガーナ、セネガルの3ヶ国の訪問で帰国する。

2.まず、最初の訪問国ナイジェリアは、旧イギリス領のためロンドン経由である。おそらく10年以上ぶりの英国である。ロンドン・ヒースロー空港に着くが、この空港は、よく空港民営化反対論者から、民営化の悪い例として挙げられる。預けた荷物が出てこなかった、無くなったなどの苦情が増えた、といわれるのである。しかし、これは、民営化のせいではないようだ。イギリス人の限界なのか、もともと多いのである。
現在、英国航空専用の第5ターミナルが稼動し始めたが、空港関係者は2012年のロンドン・オリンピックの時を大変心配してるようだ。今でもいっぱいいっぱいなのに、大混雑、大混乱するのでは、と心配している。

3.ヒースロー空港は、アラブ人、インド人でごった返していた。英国は、こうした国々から労働者や料理人などを多く受け入れている。また、英国経済も世界にオープンになることにより成長している。荷物がきちんと出てくる「几帳面さ」より「おおらかさ」が大切なのかもしれない。外国からの投資のGDPに占める割合も40%を超えるという。日本はせいぜい数%である。これは、サッチャー政権以来の取り組みであるが、その後、英国は、メジャー、ブレア、ブラウンと4人の首相を輩出しているが、一方の日本は、その間に、大平、鈴木、中曽根、竹下、宇野、海部、宮沢、細川、羽田、村山、橋本、小渕、森、小泉、安倍、福田と16人もの総理が出られている。

4.やはり、先進国であっても政治の安定とリーダーシップが、経済発展のための推進力である。よく民間の方が、途上国の投資について「あの国は、政治が不安定だから投資できない」といわれるが、まさに、今の日本がその状態ではないか。諸外国からは投資を躊躇する状態であろう。今こそ政治の安定と強力な経済政策、即ちオープンな経済を実施・実現すべきである。麻生新総裁のもと、心してがんばりたい。