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来日中の「中国共青団」の若者に講演。
1.先般の胡錦涛主席の来日中、同行して来日していた中国共産党青年団(いわゆる「共青団」)の約50名の若者たちに講演する機会を頂いた(写真)。今回は、中国全土から選ばれた将来の指導者候補たちが、日中の青年交流の一貫で来日したのである。

2.中国政界で「団派」と呼ばれる彼ら「共青団」のメンバーは、胡錦涛主席自身が「共青団」のトップ(第一書記)だったこともあり、胡主席の有力な政治基盤と言われている。そして、この若い世代の「団派」は、他の政治グループとの主導権争いもよく話題にのぼり、その様子は『「中国問題」の内幕』(清水美和著)に詳しいが、若い彼らは、強い上昇志向はあっても、政治のドロドロした権力争いとは無縁のように思える。未来志向で、我々日本の若手改革派の政治家とも共有・共感できる面が多い。

3.私は、一昨年、北京の「共青団」の学校(いわゆる「団校」)で講義させて頂き、知り合いもできた。今回も約30分ほどの短いスピーチではあったが、胡主席と福田総理の間で合意された「日中共同声明」(内容はこちら)を引用しながら、「日中の共同作業・プロジェクト」を提唱させて頂いた。
特に、私からは、「歴史を直視し、未来に向かい」や「互いに脅威とならない」など、未来志向の本声明を評価し、「国際社会が共に認める基本的かつ『普遍的価値』の一層の理解と追求のために緊密に協力する」と明記された画期的な内容(『』内は私が付記)を紹介し、お互いの状況を認識しつつも、自由、人権、民主主義、平和に向けた、若い世代での取り組みの強化を申し上げた。

4.時折りしも、中国四川省でマグニチュード7.8の大地震が起き、死者2万人にも及ぶという。専門家によれば建物の下敷き・生き埋めになった場合、「72時間(3日間)」が救出のための最大許容時間だそうである。不明の方も多く大変心配だが、温家宝首相が陣頭指揮を執って対応している。同じく大地震に被災した淡路島・明石を選挙区とする者として、一刻も早い生存者の救出と復興をお祈りしたい。
また、何より、二次的被害が出ないことを祈る次第であるが、「共青団」のメンバーとも連絡がとれれば、私なりにお手伝い出来る事を、全力で協力したい。