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花粉症に想う
1.春は楽しい。気分がウキウキする。しかし、現実には、辛い季節である。花粉症である。目がショボショボし、鼻水やクシャミが止まらなくなる。鼻をかみすぎて赤くなる。薬を飲むと今度は眠くて眠くて仕方がない。万が一、本会議中にウトウトして、マスコミにそんな姿の写真でも撮られてしまえば、大きな非難を受けることになる。

2.花粉症が広がったのは一体いつからであろうか。昔にはこれほど蔓延してなかった病気である。(私も含めて)現代人がひ弱になってしまった。すべてが清潔になりすぎて、免疫機能が弱くなってきているのだろう。潔癖になりすぎると、耐抗力が失われる。免疫力をつけるために、わざわざ回虫を飲み腹に飼っている学者(医者)もいる。

3.海の状況もよく似ている。昔は生活汚水をたれ流していたために、海は汚なかったが、その分栄養があり魚や私の地元のノリはよく育った。ところが、今では河川がきれいになりすぎて、海に栄養分が不足し、ノリは育たず色落ちが激しい。

4.自然の摂理や大循環の原理は危ういものである。ちょっとした歯車のズレで全体が大きく崩れてしまう。世界的な異常気象が指摘されている。「地球温暖化」がその大きな要因である。温暖化は、私たちの生活で石油や石炭を使いすぎることから、大気中に二酸化炭素(CO2)が蓄積され「温室化効果」がもたらされることによって生じる。

5.一方で、こんな話も聞く。私の地元淡路島の洲本市由良にある成ヶ島で最近、「ハクセンシオマネキ」という雄の片一方のハサミが大きいことで有名なカニの姿が再び見られるようになった。その背景をいろいろ聞いてみると、最近潮干狩りを復活したからだという。人間の「潮干狩り」という行動は、何となく貝を採り、自然のルール(大循環)を破壊しているように思っていたが、人が貝を探すために水中の土を掘る、という行為が、土の中に空気を入れることになり、微生物が育ち、カニが戻ってくるのである。
「石油の使用」と「潮干狩り」。いずれも人間の行為でありながら、影響はこうも違う。私たち人間も大きな大きな自然の循環の中で生きていることをもう一度思い起こさなくてはいけない時が来ている。