BLOG

国連安全保障理事会(安保理)常任理事国入りについて
1. 小泉総理は、先般の国連総会において「安保理常任理事国入り」について強い意欲を示された。全く賛成である。日本は、国連の財政の約20%を負担し、また、1992年以来、自衛隊も国際社会において、積極的にPKO活動(平和維持活動)やテロ防止活動を実施してきており、国際的にも高い評価を受けている。国際社会におけるリーダー国の一つとして、当然に常任理事国入りすべきであると考える。

2. 常任理事国になると「様々な国際的な情報が入ってきやすくなる」という向きもあるが、最も大事なことは「国連、特に安保理の意思決定に参画できる」ことである。国際社会のリーダー国として、しっかりと自国の主張をすべきであり、反対すべきときには「反対」と言える立場になることが大事なのである。

3. この常任理事国入りの前提として「憲法改正し、武力行使できるようにすべき」との議論  もあるが、紛争解決、平和維持の手段として武力行使以外の手段もたくさんあるのであり、日本としては、現行憲法の範囲内で、これまで同様PKO活動、後方支援活動、人道復興支援活動などを行っていくこととすれば何ら問題は生じないものと考える。

4. なお、私自身は、将来憲法を改正し、(固有の権利として有してはいるが、憲法上「行使できない」と解釈されている)集団的自衛権を明記する(今回のイラクにおける自衛隊の人道復興支援活動においても、オランダ軍に守られながら活動しており、これまでのところ攻撃を受けたり被害が出たりはしていないが、万が一、オランダ軍が攻撃を受けた時、自衛隊はオランダ軍を守れない、という非常識を排するとともに、現在、解釈で広がってきている自衛隊の国際的な活動についても、現行憲法の解釈としてはギリギリのところまできており、「ここまで」という線を引く(国際的業務を明記する)ためにも、憲法改正を行うことが必要だと思
う。

5. いずれにしても、世界のリーダー国の一つとしての自覚をしっかりと持ち、発言、行動することが大事である。
 私も、この臨時国会から衆議院「国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会」の委員を拝命したところであり、今後とも平和な社会の実現のため努力してまいりたい。


衆議院議員 西村やすとし