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教育改革10の提案~受験の申し子のような私から21世紀を担う子供たちへ~
1 来年度(2002年)から、これまでの学習指導要領が改定され、小中学校では、すべての土曜日が休みとなり、教科の履修時間が約3割減るなど、教育の仕組みが大きく変わります。これも、社会環境の変化、特に不登校児の増大、子供達が関与する犯罪事件の多発化、「落ちこぼれ」と言われる学習内容についていけない子供の数の増大、少子化の進展などが背景にあります。現在、全国で約13万人の小・中学生が不登校となっており、私の地元明石でも例にもれず近年急増し、不登校は最も深刻な教育問題の一つとなっています。また、淡路では、急激な少子化により、小学校の統合などが課題となっており、将来の町の活性化に大きな影を落としております。


2 不登校の生徒には、必ず何らかの原因、背景があり、何も一概に「不登校の生徒が悪い」とは言えないのですが、子供たちが信頼出来る友達を見つけたり、また、社会で生きていく上で必要な知識や技能を身に付ける「場」、という意味で、学校はとても大切な場所です。不登校となる理由、背景を見出し改善していかなければなりません。

 また、子どもを生んで育てることが、両親にとって負担・ストレスとならないよう、経済的、精神的負担の軽減も考えなければなりません。


3 こうした中で、高校受験から始まって大学入試、公務員試験とこなしてきた、言わば受験戦争の申し子のような私が教育改革を論ずるのは「よく理解できない」と思われる方も多いかも知れませんが、私自身、小学校の時は、ほとんど勉強せず、大好きな草野球と昆虫採集に明け暮れ、ほとんど勉強をしていませんでした。現に、私学の受験を相談した私に対し、担任の先生は「やめとけ!自分の成績を知っとるんか?」と言われたことを今でも覚えております。

 そして、暗記主義で詰め込みで覚えてきたことが実生活に役に立っているとは思えません。むしろ、学生時代を通じてスポーツに打ち込んだこと、米国留学中に、米国内はもちろん、中東やアフリカを一人で旅して回ったことや、石川県庁の商工課長出向時代に、石川県の中小企業約200社を回り、経営者の方々と話をさせて頂いたことが、私の財産であると確信しています。公式の暗記、知識の詰め込みではなく、いろんな角度から物事を見る力、豊かな発想力、構想力こそが養われるべきことなのです。


4 また、最近では学生を採用する際の企業の対応も変わってきています。成長企業の代名詞であるNTTドコモもソニーも、採用試験の際に、出身校を問いません。NTTドコモでは、採用が決まってから、合格者の出身校を見たところ、ほぼ合格者の同数の学校数があったそうです。つまり、特定の学校から多くの学生が採用された、というわけではなく、「学歴は関係ない」ということなのです。

 そして、トライやるウィークのように、できるだけ早い段階で、社会との関わりを持つべきです。ひるがえって見れば、私自身もそうでしたが、大学生でも社会の仕組みをよく理解してないのが実情です。


5 このような状況において、来年度からの新学習指導要領は有意義な試みですが、さらに、日本の将来を考え、21世紀を担う人材を育てるために、学校、家庭、地域がそれぞれ分担をして果たすべき役割、制度面での改革など、私から次の10の提案をしたいと思います。ご意見ご感想をいただければ幸いです。

第1の提案 → 受験をなくす。しかし、大学の卒業は難しく

小中高一貫教育によって受験をなくす。大学入試も容易なもの(基礎学力の確認程度)とし、論文・面接を重視する。その代わり、一生懸命勉強しないと、大学を卒業できない制度とする。(受験のための勉強ではなく、自分が興味を持ったことに打ち込める仕組みをつくる。米国のメリーランド大学院に留学した際、毎週、10冊近くの分厚い専門書を読まされました。本を読み、そして、その上で自分の主張をしないと米国では単位をもらえないのです。)


第2の提案 → 学校の選択制

 小学校、中学校、高等学校については、校区を超えて学校を選択できるようにもする。このことにより、公立学校間の競争を通じ、学校に特徴が生まれてくるはず。また、自分たちの理想とする学校を住民独自につくることも認める(いわゆるチャータースクール)。


第3の提案 → 社会・自然の中での体験学習

子供たちが自分で考える力、社会で生き抜く力を養うとともに、自分のやりたいこと、打ち込めることを見つけるため、実社会や自然環境の中での体験型学習、総合学習を充実する。例えば、福祉施設、企業などで研修することを単位として認める。(将来、淡路島で、都会の子供達を受け入れ自然の中で学習する学校をつくるのが私の夢です。明石公園、淡路島、須磨浦公園での自然体験が私の人生の原点なのです。)

英語についても、文法よりも会話、ヒアリングなど実践性を重視する。(大学受験に際し、いわゆる「出る単」や「シケ単」「豆単」をあれだけ暗記したのに、米国留学した際、新聞の単語がわからず読むのに苦労したこと、今でも明確に覚えています。何のための英語の勉強だったのでしょうか?受験英語は全く意味がないと思います。)


第4の提案 → 教員の評価

すべての授業は公開。教員については、第三者の評価を受けることとし、評価に応じた給与体系も検討する。こうして、教員の方々の意欲を高める。


第5の提案 → 基礎学力は身につける

基礎学力については、補習の実施などにより確実なものとしていく。定期的に基礎学力確認テストは行う。


第6の提案 → 親も学習!

他方、家庭においては、基本的な道徳観、倫理観、公共心を養うことが必要であり、そのためには親の学習も必要。例えば、親として教えるべきことを学び確認するため、地域毎に専門家による「パパ・ママスクール」を開催する。


第7の提案 → 親と子のおもしろ学級

地域毎に、放課後や休日の教室、コミュニティセンターなどを利用し、親が話し手となったり、社会で活躍する方々を招いたりして「親と子のおもしろ学級」を実施。


第8の提案 → 公共心を養う

地域での子供会、お祭りなどの活動を充実させ、日本の伝統文化への理解、地域での人と人のつながり、公共心などを養う。


第9の提案 → 空き小学校の活用

7、8のような地域での活動を支えるため、地域毎(小学校区毎程度)に児童館を設置(空き教室の改造、空き店舗の改修などを最大限推進)し、スタッフについても、ボランティア、NPOを活用する(できるだけ予算がかからないように)。また、幼児の一時預かりについても推進する。
 なお、学校は地域に開かれたものとすべきであるが、最近の事件を踏まえ、子供たちの安全には十分配慮することが必要。


第10の提案 → 奨学金制度の充実

奨学金制度を充実する。また、そのために、奨学金基金への寄付について、税制上の優遇措置を充実する。(私も大学時代、奨学金のお世話になり大変助かりました。)