BLOG

赤坂宿舎問題について
1.衆議院の新しい「赤坂宿舎」が話題となっている。都心の中心部での“豪華”なつくりに、9万2千円の家賃とあって批判が高まっている。

2.私自身は、妻と子供たちも東京で一緒に暮らしていることもあり、特に3人の小学生の娘たちの生活環境を考えて、現在の品川・高輪周辺の民間アパート・マンションを探すつもりでいる。家賃は数十万円にもなり、大変な出費であるが、赤坂という繁華街のまん中に3人の小学生の娘たちを住まわせるわけにもいかず、また、友だち関係や習い事、通学の利便性などを総合的に判断して、そのように決めた次第である。

3.ひるがえって、国会議員の生活と宿舎の在り方について、考えてみたい。国会議員は、地元と東京の『二重』の生活であり、通常は地元に住居を有している。東京での生活は、国会議員としての職務遂行が中心であり、早朝から深夜まで、いわば24時間体制での対応が必要となることも多く、できることなら国会の近くに住居を構えることが適当である(かつ、「安全面(セキュリティ)」についても、特別の対応が必要である。)したがって、都心部の住宅だからと言って民間と同じレベルに家賃を設定することは、さすがに国会議員個人の負担が大きくなりすぎ、金持ちしか国会議員になれなくなってしまう。

4.しかしながら、そうだとしても、9万2千円の家賃は安すぎる感は否めない。国民感情も考慮し、もう少し高く設定すべきである。さらに言えばすべての部屋が同じ間取りであることも適切ではない。多くの議員は単身赴任であり、すべて3LDKとするのではなく、1LDK、2LDKなどいくつかのタイプの部屋を用意し、広さに応じた家賃設定がふさわしいのではないか。

5.それにしても、民主党の対応はひどい。9万2千円という家賃は「与野党が合意」して設定されたものであり、民主党も賛成しているのである。それにもかかわらず、民主党の幹部が「赤坂宿舎は入らない方がいい」旨を同党議員に呼びかけていることは、筋が通らない。「国民受け」を狙っているとしか言いようがない。家賃が低すぎると思うのであれば、堂々と与野党での再議論を申し入れ、議論し直せばいいのである。

6.いずれにしても、テレビでも報道されているように、建てたのに「入居しないこと」が最もムダである。家賃収入も失ってしまう。国会議員が堂々と入居できるよう、家賃の在り方も含め「東京の宿舎の在り方」について再検討すべきである。その際、新たに建設を計画している参議院議員宿舎を取りやめ、赤坂宿舎の空き部屋に参議院議員の方々に入居してもらうことも一案である。国会議員の生活や職務の内容について、国民に理解を求めるとともに、家賃も含めて東京の宿舎について、国民の皆様に納得して頂けるよう努力しなければならない。