BLOG

幼児教育小委員会でPTAの代表と意見交換
1.2月28日(火)昼、上記小委員会で公立・私立の各々のPTA連合会の代表から、幼児教育の機能・無償化等について、意見交換を行った。私は、事務局長として、議員から出された質問・意見とその回答など、論点整理を行った次第である。

2.まず、全国国公立幼稚園PTA連合会協議会の萬里小路(あでのこうじ)伸一郎会長からは、(意見交換のやりとりも含めて)以下のような御意見を頂いた。
 ①幼稚園と保育園の機能は全く異なり、両者に接近していない。幼保一元化の施設である「こども園」は画一化につながるおそれがある。
 ②幼稚園は「遊びを通じて学ぶ」ところであり、ある程度の緊張感を有するもの。幼児にとってせいぜい4~5時間が限度。
 ③したがって、理想は、朝7時か8時から保育園に通い(必要な子は)、そして場所を移動し、9時から14時頃まで幼稚園で幼児教育を受ける。その後必要なら18時頃まで保育園に預かってもらう、という姿で、幼稚園の幼児教育の部分は義務化し、その前提で無償化すべき。
 ④私立の幼稚園の中には宗教的な良い特徴を出しているところもあれば、拝金主義的なところもある。単に経済的理由のみで「無償化」するという安易な考えには反対。

3.また、全国私立幼稚園PTA連合会の吉田敬岳・副会長(なんと、会長は森喜朗前総理!)の御指摘は以下のとおりであった。
 ①幼稚園の「預かり保育」は親の就労支援ではない。いわば固まりとなってみんなで遊びその中から学ぶ、というもの。保育園とは異なる。
 ②私立幼稚園の保育料は公立に比べ著しく高く(一人当たり私立28.5万円、公立7.7万円)、保育費の経済的負担が増大している。
 ③幼児教育機能の強化のため、無償化を目指すべき。
 ④幼児と小・中・高校生の交流、保育参加が重要。お互いにすばらしい影響を与えあっている。かつての「路地裏遊び」グループのようなもの。
 ⑤幼保一元化の「こども園」は、将来の理想で、幼稚園と保育園は一本化されるべきであるが、「親の都合」で物事が決められてはならず、「子どもが育つ」観点から判断されなければならない。「私『産む人』、あなた『育てる人』」とならないようにすることが大事。

4.両氏の御指摘、小委員会の各議員の意見なども踏まえて、共通の認識を整理すると、「子供の視点に立ち、幼稚園であれ、保育園であれ、最低限の教育を受けることが大事であり(これを「義務」と呼ぶかどうかは別の議論)、その部分は国の責任として無償化すべきである。そして、それ以外の部分は、各幼稚園で(特に私立)特徴を出した教育を行ったり、親の就労の都合で預かってもらったり、追加的なサービスを(各自の負担で)受けること(ちなみにこの追加的部分については、児童手当、減税で対応)」というあたりか。今後、幼稚園、保育園の経営者の方々、NPO団体の方々等の御意見も伺いながら、5月~6月頃までに、無償化に向けた考え方の整理・方向性を打ち出したい、と思う。