BLOG

普天間基地を視察、移設を考える。
1.7月9日(土)、超党派の「新世紀の安全保障体制を確立する議員の会」の沖縄視察に先立ち、同議連事務局長として、米国海兵隊の普天間基地、その移設先候補地の辺野古沖、米国空軍の嘉手納基地などを視察した。

2.普天間基地は、2700mの滑走路を持つ米国海兵隊の基地(418ha)であるが、確かに人口9万人の普天間市の市街地のど真ん中にある(写真①、②、③)。あの2004年にヘリコプターで墜落事故にあった国際大学もすぐ近くにあるし、普天間小学校は何と基地に隣接している。悲惨な事故の起こる前に一日も早い移設が必要である。

鳩山政権の「国外、県外への移設」の迷走で、沖縄県民の心を弄んでしまった結果になっているが、やはり自民党案であった名護市辺野古市への移設が現実的である。民主党政権も結局この案に戻ってきた。引き続き、粘り強く沖縄の皆さんに理解を求めていかなければならない。

なお、この普天間全景を望んだ嘉数高台には「トーチカ」と呼ばれる防空壕のような砲撃空壕跡が悲惨な沖縄戦を物語っていた()。

3.続いて、その普天間基地移設先の有力候補地である、米軍基地キャンプ・シュワブの辺野古沖を視察()。確かに美しい海が広がるが、埋め立てなど自然への影響を最小限にしつつ、ヘリが民間の集落の上を飛行しない、より安全な現実的な案である()。

4.辺野古の集落は、人口約2000人でややひなびた雰囲気である()。かつてベトナム戦争に大いに栄えたという面影はない。町の活性化のために基地移設に賛成する方々と、やはり反対する方々が激しく議論・対立しているようだ。キャンプ・シュワブ(、⑨は正面入口)、射撃訓練を行うキャンプ・ハンセン()が周りに大いに広がる。

5.続いて、嘉手納基地を視察()。この基地は4000m滑走路を2本持つ約2000haの米国空軍基地である。望遠鏡で見ればF15などが鮮明に見える()。普天間基地をこの嘉手納基地に統合する案も何度も議論されてきたが、①空軍と海兵隊のオペレーションの難しさ、②騒音が大きくなるという問題点、などあり、現実的には難しい。

6.その後は、本来「新世紀の安全保障体制を確立する議員の会」事務局長として、同議連の共同代表である、中谷元代議士、前原誠司代議士、佐藤茂樹代議士とともに、名護市などを視察し、沖縄県知事はじめ関係者と意見交換する予定であったが、翌10日(日)朝のNHK「日曜討論」への出演のため、一足先に上京した次第である。いずれにしても、今後とも、自分の目でしっかりと現場を見て、話を聞き、自分の頭で、日本の安全保障を考えていきたい。そして、国益を第一に考え、党派を超えて、一日も早い普天間移設を実現したいと思う。