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海洋研究開発機構(JAMSTEC)視察~深海底はロマンたっぷり~
1.7月17日(木)、党の海洋政策特別委員会事務局長として早く見ておきたかった、横須賀の「海洋研究開発機構」(JAMSTEC)を視察。実は、先日のブラジル訪問の際、ブラジル石油公社「ペトロブラス社」のガブリエル総裁と話をした際、「ペトロブラス社の深海探査技術は世界一だ」と聞いて「JAMSTECも世界トップレベルのはず」と思いつつ、その確認もしたかったのである。
2.まず深海技術全体について説明を受け、早速現場を見学。最初に無人深海巡航探査機「うらしま」(写真①)。名前のとおり、ケーブルなしで3500mの海底を調査する。浮力材やチタンなど最先端の技術のかたまりである。和歌山県熊野灘で南海地震の原因となる海底の活動状況を調べている。
3.続いて、昨年の映画「日本沈没」でも使われた有人潜水調査船「しんかい2000」。今やその技術は「しんかい6500」に引き継がれているが、国会議員として初めて(?)中に乗り込んだ(、③、④、⑤、⑥、⑦)。2畳分ほどのその狭さ(円型)と天井の低さには驚く。8時間もの間、海底で調査を行うのはかなり重労働である。この「しんかい2000」で活動していた井田さんと一緒に中に入らせて頂いた。ちなみに資料館にあった実物大模型での写真はこちら()。
4.そして、次の大深度小型無人探査機「ABISMO」を見に行く途中で、1970年代の初期に稼働していた海中作業基地「シートピア」の前で1枚()。ちなみに、一緒に写っているこの大場さんは当時ダイバーとして100~200m潜り、人体への影響がないかという、実験の対象となったそうである。
「ABISMO」は、無人探査機でマリアナ海溝の深さ10971mの海底を調べる()。しかし、この「ABISMO」は、予算難の折、事実上の手づくりである。このため、まだ改良の余地はありそうだが、しかし100気圧に耐えれるケーブル、海底で中性浮力の維持など最先端技術の結晶で、民間と共同でJAMSTECも数々の特許を申請している。
5.以上、深海底には様々なロマンがある。深さ500m前後にはシャーベット状の「メタンハイドレート」があり、1500m前後には、鉱物資源や生物も多い「熱水鉱床」がある。そして10000mの深海底にも生物が存在するのである。「目のないカニ」()はその一例である。
6.また、地球深部探査船「ちきゅう号」は、約2500mの海底にまで(ライザー)パイプを降ろし、そこから約7000mの深さまでドリルで掘削する()。この技術について、ブラジルのペトロブラス社は3000mまでパイプを降ろし掘削する技術を有し、「世界一」と言っているとのことで、現在、JAMSTECとは「4000m」の深さの技術を競争しているとのことである。これまで海底付近の岩石の上澄み部分にある石油を探していたが、ペトロブラス社はじめ、多くの石油会社が、その岩石部分の層の下にある石油を求めて動き出したのであり、さらに、10000mを超えれば、マントル近くに達し、この摂氏200度もの状況の部分に生物がいるかどうかも調べる予定である。生物の進化を探る上で大変興味深い調査である。深海底は、人類の「過去」と「未来」の大きなロマンが隠されているのである。
2.まず深海技術全体について説明を受け、早速現場を見学。最初に無人深海巡航探査機「うらしま」(写真①)。名前のとおり、ケーブルなしで3500mの海底を調査する。浮力材やチタンなど最先端の技術のかたまりである。和歌山県熊野灘で南海地震の原因となる海底の活動状況を調べている。
3.続いて、昨年の映画「日本沈没」でも使われた有人潜水調査船「しんかい2000」。今やその技術は「しんかい6500」に引き継がれているが、国会議員として初めて(?)中に乗り込んだ(、③、④、⑤、⑥、⑦)。2畳分ほどのその狭さ(円型)と天井の低さには驚く。8時間もの間、海底で調査を行うのはかなり重労働である。この「しんかい2000」で活動していた井田さんと一緒に中に入らせて頂いた。ちなみに資料館にあった実物大模型での写真はこちら()。
4.そして、次の大深度小型無人探査機「ABISMO」を見に行く途中で、1970年代の初期に稼働していた海中作業基地「シートピア」の前で1枚()。ちなみに、一緒に写っているこの大場さんは当時ダイバーとして100~200m潜り、人体への影響がないかという、実験の対象となったそうである。
「ABISMO」は、無人探査機でマリアナ海溝の深さ10971mの海底を調べる()。しかし、この「ABISMO」は、予算難の折、事実上の手づくりである。このため、まだ改良の余地はありそうだが、しかし100気圧に耐えれるケーブル、海底で中性浮力の維持など最先端技術の結晶で、民間と共同でJAMSTECも数々の特許を申請している。
5.以上、深海底には様々なロマンがある。深さ500m前後にはシャーベット状の「メタンハイドレート」があり、1500m前後には、鉱物資源や生物も多い「熱水鉱床」がある。そして10000mの深海底にも生物が存在するのである。「目のないカニ」()はその一例である。
6.また、地球深部探査船「ちきゅう号」は、約2500mの海底にまで(ライザー)パイプを降ろし、そこから約7000mの深さまでドリルで掘削する()。この技術について、ブラジルのペトロブラス社は3000mまでパイプを降ろし掘削する技術を有し、「世界一」と言っているとのことで、現在、JAMSTECとは「4000m」の深さの技術を競争しているとのことである。これまで海底付近の岩石の上澄み部分にある石油を探していたが、ペトロブラス社はじめ、多くの石油会社が、その岩石部分の層の下にある石油を求めて動き出したのであり、さらに、10000mを超えれば、マントル近くに達し、この摂氏200度もの状況の部分に生物がいるかどうかも調べる予定である。生物の進化を探る上で大変興味深い調査である。深海底は、人類の「過去」と「未来」の大きなロマンが隠されているのである。