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淡路島の春・雑感
1.ようやく暖かな春の日差しとなり、新緑もまぶしい季節となった。南あわじを中心に、あちこちでタマネギの出荷も始まる(写真①)。東京の先輩議員には、この淡路の「新玉」を楽しみにしておられる方も多い。地元から、国会の会館事務所に大量に送ってもらい、スタッフが配って歩く。東京事務所の春の恒例行事である。タマネギは、血液をサラサラにする効果がある。特に淡路の物は甘く、中にはスイカと同じ糖度のものあり、いわゆる「オニオンスライス」でそのまま食べられる方も多い。最近では、地元の企業が開発した「玉葱焼酎」がフランスのモンドセレクションで金賞を受賞して話題になったが、私も時々セミナーなどのお土産として配る「たまねぎスープ」や「たまねぎカレー」もなかなか評判がいいようで、嬉しい限りである。こうした地場の特産物、すなわち「資源」をうまく活用した新商品開発などを強力に応援している。先行き不透明な経済環境であるが、みんなで知恵を絞ることが大事である。

2.一方で、知恵だけではどうしようもない、不可抗力のこともある。先日の、明石海峡での貨物船事故もそうだが、先日久しぶりに洲本付近で見た「赤潮」もそうである()。明石海峡周辺では、栄養分が少なすぎて「ノリの色落ち」が著しいが、紀淡海峡周辺になると、栄養分が多すぎるのである(赤潮は、栄養分過多で起こる)。大阪湾・瀬戸内海で水の流れや栄養分の分散が変わってしまっているのである。関西空港、神戸空港、明石大橋などの影響もあるのだろうか。また、川が「きれいに」なりすぎている、という漁師さんたちも多い。「澄んだ水には魚は住まない」のである。何か政治家のことを言われているような気もして(苦笑)、複雑な気分になるが、なかなか難しい問題である。根底には温暖化による気候変動も背景にあるに違いない。こうした問題こそ、幅広い分野の人が知恵を結集して取り組まなければならない課題である。

3.都会では滅多に見られなくなった「鯉のぼり」も、淡路では多く見かける()。こうした日本の伝統や文化もしっかり引き継いでいくことが大事である。グローバル化している時代だからこそ、そして、インターネットを通じて、あっという間に世界中のどこにでも結びつく時代だからこそ、すなわち世界が「均一化」「フラット化」する時代だからこそ、地域地域の希少な文化や伝統は極めて貴重である。先人たちの知恵も凝縮している。例えば、「鯉のぼり」が風でたなびく音や空気の響きで、蛇などは近寄らなくなるという。子供の安全、成長を願う先人たちの知恵の一端である。

日本中の子供たちが、健全に育つように、そして豊かに暮らせるよう、新しい時代の国つくりに知恵を絞らなければならない。気候変動はじめ地球規模の課題も多い。常に世界を視野に、全力をかけて頑張りたい。