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米国・中南米出張報告(その7)~再びペルー・リマへ~
1.再びペルーの首都・リマである。空気は濃く、やはりホッと落ち着くが、リマは年間通じて雨がほとんど降らない(だから屋根のない家も多い)街である。大気汚染も激しく、目やノドが痛くなる。クスコのように、酸素は薄いが、澄んだ空気とは対照的である。

2.到着後、早速、南米有数のカハマルキージャ亜鉛精錬所の視察を行った。本精錬所は、最近ブラジルのボトランティン・グループが買収したものであり、鉱物資源を巡って業界再編、M&Aが活発になっていることの証左であるが、やはり日本企業のライバルであり、我々にすべてを見せてくれたわけではなかった。同社は、さらに世界展開を狙っており、上流から下流までの総合的資源会社としての拡充を図っている。

3.続いて、バルディビア鉱物資源大臣との意見交換である。ペルーは、資源国として将来性No.1と評価されている。現在銅の生産世界一の隣国チリと異なり、手つかずの鉱山も多い。日本企業の参入意欲も強く、大臣には、鉱山開発のみならず、周辺の農村振興対策などのトータルな協力を提案したところである。

4.この総合的協力については、ファン・ミゲル・カージョ経済副大臣と突っ込んだ議論を行い、ペルー経済省と日本大使館の間で協議会を設置すべく、まずは研究グループを立ち上げることとなった。日本の強みは、技術力・技術支援、人材育成、農村振興、特産品のマーケティング、環境対策、インフラ整備といった総合的な支援を行えることである。他の国のように、金に糸目をつけず資源を買い漁り、あとは「知らない」と言った態度とは正反対である。こうした日本の支援・協力の魅力をしっかりとピー・アールして、信頼関係を築いてまいりたい。
  • 亜鉛の精錬所を見学。
  • 亜鉛を含んだ鉱物の山。約50%が亜鉛です。
  • ペルーの家々は、いつでも増築できるように、鉄筋が上に伸びています。
  • 制服の少女。
  • 近代ビルも所々に。
  • フジモリ大統領が導入した乗り合いバスのため渋滞です。
  • 日本企業の方々と意見交換。
  • 経済副大臣と貧困対策について議論。
  • 鉱山大臣と。
  • 街中のスーパーで。
  • 大使館の派遣員は淡路島出身の山口さん。大変助かりました。