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米国・中南米出張報告(その1) ~パナマ運河視察へ(4月28日)~
1.4月28日午前、ニューヨーク経由でパナマの首都パナマシティーに着いた。拡張工事を計画しているパナマ運河視察のためである。到着直前の飛行機から見るパナマシティーは、岬の先端にマンハッタンを思わせる高層ビルが立ち並び(「プチ・マンハッタン」)と呼ばれている」)、また、タンカーの数も多く、活力を感じさせるものがあった。しかし、空から見る海岸は「ビーチ」と呼べそうになく、いわば泥水がよどんでいる感じであった。
2.たしかにパナマ運河の通行量は激増しており、運河の通行料収入も1,500億円に達し、12m
の深さしかない運河を15mの深さまで対応できるように、即ち大型船も航行できるように、総額6000億円をかけて拡張しようという計画である(これにより、通行量は2025年には倍増する)。アジアと北米東海岸との貿易の急拡大を背景とするものであり、日本の船会社の割合も全体の40%を占めるという。
3.実は、日本の商社・ゼネコン連合もこの工事に入札しようとしているが、何しろ、そんなに
に高度な技術を要求されない土木工事である。日本企業は、「工期管理」や「環境への配慮」を全面に出してピーアールしている。しかし、パナマと日本との関係が薄くなっているのも事実である。かつては、ほぼ全行がパナマに支社を置いていた金融機関も、バブル崩壊後すべて撤退した。ちょうどパナマが中米の金融センターを標榜してインフラ整備に力を入れ、世界中の金融機関を誘致し始めた時にある。
4.一方、現在、(先程述べた私の印象のとおりの)パナマ湾を浄化するプロジェクト、特に下水処理の充実について、日本の経済協力が進行中である。また、街中には、日本の無償協力で建てた「水産市場」が連日活気でにぎわい、日の丸の旗もよく目立っている。このように、マーケティング、環境対策、技術、人材育成、といった日本の得意分野での協力が、パナマ運河拡張についても望まれる。このパナマ運河の拡張工事の事業獲得のために、ドイツはじめ各国の関係首脳がパナマを訪問している。日本企業の受注に向けてわが国も早急の対応が必要である。
2.たしかにパナマ運河の通行量は激増しており、運河の通行料収入も1,500億円に達し、12m
の深さしかない運河を15mの深さまで対応できるように、即ち大型船も航行できるように、総額6000億円をかけて拡張しようという計画である(これにより、通行量は2025年には倍増する)。アジアと北米東海岸との貿易の急拡大を背景とするものであり、日本の船会社の割合も全体の40%を占めるという。
3.実は、日本の商社・ゼネコン連合もこの工事に入札しようとしているが、何しろ、そんなに
に高度な技術を要求されない土木工事である。日本企業は、「工期管理」や「環境への配慮」を全面に出してピーアールしている。しかし、パナマと日本との関係が薄くなっているのも事実である。かつては、ほぼ全行がパナマに支社を置いていた金融機関も、バブル崩壊後すべて撤退した。ちょうどパナマが中米の金融センターを標榜してインフラ整備に力を入れ、世界中の金融機関を誘致し始めた時にある。
4.一方、現在、(先程述べた私の印象のとおりの)パナマ湾を浄化するプロジェクト、特に下水処理の充実について、日本の経済協力が進行中である。また、街中には、日本の無償協力で建てた「水産市場」が連日活気でにぎわい、日の丸の旗もよく目立っている。このように、マーケティング、環境対策、技術、人材育成、といった日本の得意分野での協力が、パナマ運河拡張についても望まれる。このパナマ運河の拡張工事の事業獲得のために、ドイツはじめ各国の関係首脳がパナマを訪問している。日本企業の受注に向けてわが国も早急の対応が必要である。