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中国・大連出張に行ってきました!
"1.6月22日、23日の2日間、中国・大連で開かれた第3回国際ソフトウェア・情報サービス交易会(見本市)に出席した。
日本を代表するIT企業のNEC、日立など大手企業はもちろんのこと、中堅ベンチャー企業も数多く参加、欧米のマイクロソフト、インテル、SAPなどの企業も参加する商務省公認の中国国内唯一のソフトウエア展示会である。

2.そして展示会に参加するかたわら、魏建国・商務省副部長(副大臣)、夏徳仁・大連市長と意見交換するとともに、数百社もの集積のある大連のソフトウエア企業の方々、大連ソフトウエアパークを運営する方々と、日本のIT企業との連携・発展の可能性についてざっくばらんに意見交換を行った。またレセプションの合間には、薄煕来・商務部長(商務大臣)、大連を代表するベンチャー企業の東軟集団(NewSoft)の龍積仁社長とも会話を交わした。

3.さすがに、薄煕来大臣は、私に対し総理の靖国参拝に対する批判を述べたが、私からは「ITはじめ日中の経済の関係は深い。是非、未来志向で話そう」と論じた。今回会った人々の中で、それ以外の誰一人として私に対し靖国参拝のことを取り上げる人はいなかった。大連はもともと日本との関係が深く親日的なところで、例の反日デモの騒ぎの時も何も起こらなかった都市であるから、差し引いて考えなければならないとしても、それだけ経済、特にITの分野では「WIN-WIN」の関係が出来上がっているのである。

4.今週末26日(日)には、再度訪中し、周恩来元首相の卒業した天津市の南開大学で、日中関係の未来について講演を行う予定で、中国の知識人と意見交換を行ってくるつもりである。政治的には衝突することもあるだろうし、日本としても外交をより戦略的なものに転換すべき時に来ており、よりしたたかに(時により的確に)日本の国益を主張・実現することが課題となっているが、その一方で、時代の流れとして、経済のグローバル化、ボーダレス化の方向に進んでいるのも否定できない事実である。経済的交流に加え、人の往来(留学生、研修生も含め)、文化交流(日本の現代音楽、ゲーム、アニメなどは""クール・ジャパン""として、アジアの都市中間層に大変な人気である)を通じて、人と人の信頼関係をしっかりと築いていくことが大事である。

5.ちなみに、大連のソフトウエア企業との関係については、既に日本の大手企業から数多くのソフト開発の発注(いわゆる「アウトソーシング」)をしている。しかし、日本の中堅・中小企業は全く交流がなく、大連の各々の企業のエンジニアのレベルなど企業の能力について必ずしも明確でないなどの不満があることも指摘しながら、IT分野における分業・連携の関係をより発展させる可能性・手法についても突っ込んだ議論を行った。

6.いすれにしても、中国の若手指導者、経済界の若手リーダーたちと未来志向の対話を進めていきたい。"