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日米首脳会談、TPPは前進する道筋を特定。GWは米国に出張
1.4月24日(木)、安倍総理とオバマ大統領で、日米首脳会談が行われ、首脳会談の後もTPPについて閣僚級の協議を継続、本日(25日)朝方まで交渉が続けられました。最終的に25日(金)、「TPPに関する二国間の重要な課題について前進する道筋を特定した」との声明を発表しました。まだ詰めるべき論点が残されているものの、今後、早期妥結に向けて、日米両国がリーダーシップを発揮していくことを確認しました。

2.そもそもTPPは、アジア太平洋地域で自由で公正な貿易・投資の経済圏を構築するもので、投資の保護、知的財産の保護、政府調達を国際的にオープン化、国有企業を改革し競争を公正化、などのルールを定める交渉です。結果としてTPP12カ国域内ではルールが守られるため投資が進むことになります。世界で最も成長するアジア太平洋地域で活動する日本企業にとってはビジネスのチャンスが広がり、日本経済にとって大いにプラスです。

3.また域内で付加価値を積み上げた(原材料をたくさん域内で調達した)製品は域内での関税が低いことから、結果として域内の部品調達も進むことになります。つまり12カ国で、いわゆる「サプライ・チェーン」や「バリュー・チェーン」と呼ばれる、部品・原材料調達取引のネットワークができることになります。したがって、TPPに入らない国は投資や部品調達から除外されていくおそれが出てくるのです。だからこそ、韓国は交渉参加に向けて12カ国と予備交渉を開始し、中国も高い関心を有しているのはそのためです。

4.正にTPPを推進力・ベースとして、アジア太平洋地域において貿易・投資・知財などについての高いレベルのルールを広げていくことこそTPPの狙いです。これは日米が共有し追求する価値なのです。

5.他方、日本には農業5品目などについて国会決議があり、譲れない一線があります。昨年12月には、私からフローマンUSTR代表に対し、日本の農業基盤を壊すような提案は受け入れられない旨申し上げています。双方が納得する形での合意に向けてギリギリの交渉を重ねてきたところですが、引き続き、要請に向けて粘り強く交渉を続けていきます。

6.この連休4月26日(土)~5月5日(月)は、米国に出張します。ボストン、ニューヨーク、ワシントンDCを訪問し、NY、ワシントンDCでは、アベノミクス・セミナーにおいて基調講演を行う予定です。特に、私の担当する法人税改革など成長戦略についてしっかりと説明し理解を求めてきます。
また、ワシントンDCでは、キャンベル元東アジア・太平洋担当国務次官補(ヒラリー・クリントン元国務長官の側近です)、ラッセル現東アジア・太平洋担当国務次官補など政府関係者、ジョセフ・ケネディⅢ世下院議員、ジャパン・コーカス(日本議連)共同議長のニューネス下院議員、有力シンクタンクのエコノミスト、中国・北朝鮮の専門家等との意見交換を予定しています。また、医療集積のまちづくり、ベンチャー企業なども視察する予定です。帰国しましたら、あらためて御報告させて頂きます。

<テレビ出演のお知らせ①>
5月5日(月) 20:00~21:00 CSテレ朝チャンネル2 「津田大介 日本にプラス+」
テーマ「政治が活用するクラウドファンディング」(仮)
5月12日(月) 6:30~ 7:25(再放送)
5月12日(月)20:00~21:00(再放送)
5月19日(月) 6:30~ 7:25(再放送)

<テレビ出演のお知らせ②>
5月 8日(木) 20:00~22:00 BSフジ「プライムニュース」
         テーマ「米国での成長戦略の評価等」(仮)

  • 5月5日(月)20:00~21:00 放送予定のCSテレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」の収録の模様です。