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製薬産業の課題。空洞化の危機。
1.連日、党内で成長戦略の議論を重ねており、本日(3/18)は、第一三共㈱の庄田隆代表取締役社長兼CEOから製薬産業の現状と課題についてヒアリングさせて頂いた。
庄田社長からは、①新薬の治験・承認に時間がかかることや、②研究開発税制の拡充、③革新的な新薬加速のための「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」制度の恒久化、④法人実効税率の引き下げなどのご指摘を頂いた。製薬は成長産業の一つであり、しっかり対応したい。

2.ちなみに、欧米企業による日本国内研究拠点の閉鎖が進んでいる。グラクソ・スミスクラインは筑波研究所(2007年)を、バイエルは神戸再生医療研究所(2007年)を、そしてノバルティスは筑波研究所(2008年)を閉鎖した。その一方で、これらの企業は、新興国での研究拠点を新設しているのである。グラクソ・スミスクラインはシンガポール(2005年)と中国上海(2007年)に、ノバルティスはシンガポール(2004年)と中国上海(2007年)に、バイエルは中国北京(2009年)に開設した。この背景に、日本で成果が出なかった、ということなのだろうが、その原因の一つは、日本が国際化されていないことである。つまり、日本は、各国からの研究者が多国籍に集うような環境になっていないのである。日本人の研究者しかいないのである。一方、シンガポールでは、世界各国の研究者がそろっている。世界各国の頭脳が集っているのである。一刻も早く、日本も国際化しないと、どんどん空洞化するのである。早く手を打たなければならない。