BLOG

世界経済・金融の安定に向けて~
1.このところ、朝は、駅立ち(写真)。すぐに上京し、外務大臣政務官としての公務を行い、国会での論戦。そして、夕方には、地元に戻り、集会や打ち合わせ。「毎日、東京に日帰り」という日々が続いている。総選挙が近いという想定だからである。

2.しかし、米国で、金融救済法案が否決され、世界中で株価が急落し、「金融恐慌」の様相すら呈してきた。こんな時に解散し、選挙による政治空白を作っている場合ではない。このような判断は当然である。まずは、国際協調により金融システムの安定を図り、さらに、国内への影響、特に中小企業の資金繰りを安定させるための金融措置などを含めた、補正予算の成立を急がなければならない。そして、経済状況を見ながら、必要なら、第2、第3の矢(補正予算)も必要である。

3.野党に言いたい。来週以降開かれるであろう、予算委員会において、真摯に予算案を審議してもらいたい。予算に関連のない質問や不必要な審議引き延ばしのないことを期待したい。早急に議論をし、結論を出さなければならないのである。いわば緊急事態である。是非迅速な審議を望むものである。

4.それにしても、米国の下院議員の投票行動は残念であった。内政干渉するつもりはないが、共和党のブッシュ大統領が進めている法案にもかかわらず、下院の共和党議員の多くが反対に回ったのである。共和党にある「市場主義の尊重」「政治介入への抵抗」は理解できるし、下院選挙を11月4日に控え、国民負担増とそれへの批判を避けたいことも同じ政治家としてよくわかる。しかし、もはやこの金融危機は米国一国の問題ではないのである。世界の危機なのである。米国議会において、一部修正・成立に向けて動きが加速していると聞いている。是非、一刻も早い成立を期待したい。

5.ところで、米国人からしばしば「米国の下院議員の3分の1は『パスポートを持っていない』と言われる。即ち、国際問題に関心が多く、極めて「地元密着」と言われる。政治家にとって、「地元は何よりも大切」であり、その気持ちは同じである。しかし、一方で、国会議員として、国全体の繁栄、国益も考えなければならない。世界情勢や経済、安全保障への見識を深め、大所高所からの判断力を磨くことも必要なのである。「井の中の蛙」にならず、日本のリーダーとなれるよう、一歩一歩努力して参りたい。