BLOG

南アジア・中東出張報告(その①:パキスタン編)
1.臨時国会の合い間をぬって、南アジア・中東を訪問した。
最初に訪問したのは、私にとって今回初訪問のパキスタン。ポリオ(小児麻痺)撲滅の超党派の議員連盟での訪問である。世界中で、ポリオが残っているのはパキスタン、ナイジェリア、アフガニスタン、インドの4カ国のみである。しかも、わずか50億円くらいの資金で撲滅できるのである。我々は、ビルゲイツ財団の協力を得て、日本の経済協力資金を活用しながら、超党派でこの撲滅のための活動を本格化したのである。

2.まず、実際にポリオにワクチンを供与するサイトを訪問し、現場の状況を視察(写真①、②)。

3.いろいろ話を伺うと、パキスタンとアフガニスタンの国境山岳地帯のFATA(連邦直轄部族地域)が課題のようである。このFATAでは、自由に国境を行き来でき、まるで無法地帯のようになっているとのことで、このFATAの存在が、ポリオ撲滅やテロ掃討の障壁になっているとのことである。

4.そのFATA地域を担当するショーカットゥッラー土気候・辺境地域大臣(:隣は内藤光正理事長・元参議院議員)と意見交換し、その後もナイク上院議長()、クーンディ下院副議長()と意見交換し、昼食は、パキスタンの国会議員の皆さんと議会内で懇談しながら()。

5.そして、ちょうど、パキスタン南部の大洪水に日本政府からの支援(テント約350張、浄水タブレット100万錠超)の供与式があり、代表してあいさつをさせて頂く(、⑧)。

6.パキスタンの首都イスラマバードは、テロへの厳重なチェック体制もあり、予想以上に安全な町だ()。高台のダマネコ展望台から見た眺めは壮大で、平野が大きく広がる()。国会も美しい建物で()、町中にはショップも並ぶ()。

イスラマバードの少し郊外に、あのアルカイーダのウサマ・ビン・ラディンが潜伏し、米国により殺害されたこともあり、パキスタンと米国との関係は悪化しているが、日本は、パキスタンからも信頼されている。是非、米国との関係においても、テロ対策においても、そして今回のような衛星対策や貧困対策においても、日本は、大きな役割が果たせるはずだ。日本外交の力の見せどころである。