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宮古視察
1.高校の後輩が、総務省からの出向で岩手県宮古市の副市長を務めているご縁もあり、9月6日(木)、7日(金)で宮古市を訪問した。

2.宮古市(2012年9月1日現在・人口58,316名)も大津波に襲われ、死者・行方不明者542名(2012年9月19日現在)という大きな被害が出た。市役所も2F部分まで津波が襲い、職員はみんな4F、5Fに上がってその様子を見るしかなかったという(写真①)。海岸線から約1.5km離れたJR宮古駅前の宮古信用金庫には、ここまで津波が来たという碑が建てられている()。

3.市の中心部から車で約30分と少し離れた海岸線にある田老地区も津波で大きな被害にあった。10mの高さの十字型の防波堤のうち、第一防波堤は見事に吹き飛ばされていた()。そのすぐ内側の住宅があった地域も津波にほとんど流され、今は資材置き場として使われている()。
たろう観光ホテルも1階、2階部分が流され無惨な姿になっている()。この6F部分に登り、町全体の被害の様子を見ながら当時の様子を聞かせて頂いた。
仮説住宅に住んでいる方も多く()、復興住宅、高台移転もこれからである。中小企業基盤整備機構の仮設店舗()は好評で、夜遅くまで食料品店など営業していた。


4.翌7日朝は5時半に起き、美しい日の出を見ながら、名勝・浄土ヶ浜を散歩した()。静かな美しい浜辺である。一年半前とここは何も変わってないのだろう。一日も早く復興し、多くの観光客が訪ねて来て欲しいものだ。

5.また、宮古駅に向かう途中、”巨人荘”というアパートの前を通った()。1F部分は津波で流されたが、2F部分だけ元気に復活している。名前を見て、微笑んでしまったが、この名が象徴するように、やはり日本人はたくましい。特に、民間の力はすごいのである。国が悠長に構えすぎているのではないか、地方に権限を渡すところは渡し、他方、国主導で進めるところは、住民に十分に説明しながらも、スピーディーに事業を進めなければならないのである。一日も早い復興に努力したい。