とっておきの1枚
「裸でも生きる」(山口絵里子著:講談社刊)
壮絶な人生である。といってもまだ20代。工業高校で男ばかりの中で柔道をやり、その後は勉強に集中して慶応大に進学。憧れて国際機関に就職したかと思ったら、その幹部職員の働きぶりに疑問を感じ、バングラディシュに留学し、そのまま会社を興してしまう。それからも苦労の連続。その足取りを見ると、「幸せとは何か」、「経済援助とは何か」を問いかけられる。世界中には、利益だけを求めて「冷たいお金」が回っているが、もっと「暖かいお金」の使い方がないのだろうか?そんなことも考えさせられる。是非若い人に読んでもらいたい一冊である。