とっておきの1枚
1.大観小学校は国道2号線のすぐ北側、明石川に沿って位置している。2号線の南側から通う生徒のために、おそらく全国で唯一、国道の下に高さ1.6m前後、幅1.5m程度の穴道(トンネル)が南北につくられ、長い間子供たちの通学路となっていた。
2.その穴道がなくなったのはつい5年前のことであるが、川沿いのため、時にはカニがいたり、低学年の子供たちには遊び場として、また、雨宿りの場所として、高学年になると頭をぶつけたり、大変思い出多い“穴道”であった。
3.その穴道を記念して、穴道のあった場所のすぐ近くにこの記念碑が建てられた。造ったのは、この大観小学校の卒業生の富永三郎・富永石材社長(写真右側)。「穴道」をイメージした穴の回りの4つの部分は、左下→右下→右上→左上と、石の加工工程を示しながら、「進化」「成長」を意味している。粗削りな石がだんだんつるつるに加工・研磨されていくのであるが、子供たちの成長への思いを込めているのである。裏側にはカニが一匹くっついているし、25年後に開けるという、子供たちの手紙を入れるスペースも用意されている。中々のアイデアである。
4.私自身もこの石の示すように、未来に向かって成長し続けたい。この真ん中の“穴”から10年後、50年後、そして100年後の日本・世界を見すえながら。