とっておきの1枚

2008年5月19日
ニッシ-の春のおすすめ読書 その⑦

「ボローニャ紀行」 (文芸春秋社:井上ひさし著)
イタリアはくつの形をしている。このくつの持ち主は男か女か?ハイヒールのようだから女性か?いや、根元にペニス(ベニス)があるから男性!こうした楽しい話(ちょっとエッチでしたが)が掲載の、イタリア紀行です。特に、ボローニャ・ソース(ミートソース)の発祥の地で、「神曲」を書いた詩人ダンテを生んだ都市「ボローニャ」の話です。私も石川県庁に出向時代、イタリアの繊維の産地コモと、石川県の産業との交流を深めました。石川の繊維業者の生地の製造能力とコモのデザインをマッチさせ、新しい商品の開発などにチャレンジしました。イタリアは中小企業の国で、次々と技術を持って「のれん分け」していく例も多い。しかし、同じ商品は作らず、別の種類の商品を作ることにより決して競合はしないという、本著でもこのような事例が詳しく紹介されています。イタリアを知る一冊です。