とっておきの1枚

2013年3月24日
おすすめの読書(その8)
「何者」(朝井 リョウ 著:新潮社)

“就活”を通しての現代学生の実態、習性が見事に描かれている、さすが、直木賞受賞作品。現在、政府内では、若者の就業支援や就活の時期の後ろ倒しについて議論しているが、学生に起こっていることがよくわかる。表題の「何者」のとおり、自分で何をしたいのか、何ができるのか、本音と建前、友情と偽善、様々な出来事に苦悩しながらもマニュアル通りにES(エントリーシート)を何枚も何枚も書く若者たち。彼らの可能性を是非引き出すような政策を打ち出したい。