おすすめの読書2012(その9)
JTの元社長の本田相談役から薦められた本である。日露戦争で勝利した後の講和交渉に臨む小林寿太郎全権大使(元外相)の姿を描いたものである。日本の国力から言って、これ以上戦争は続けられない。しかし、弱気を見せるとロシアにどんどんつけ込まれる。強気に出ると、交渉は決裂し、再び戦争となる。他方、国民は大国ロシアに対する勝利によって熱狂している。樺太も、賠償金も、と国民の期待はつり上がっている。そんな中での小村の苦悩と交渉姿勢を見事に描いた作品。本田さん、ありがとうございます。私の政治活動に大いに参考とさせて頂きます。