秋のおすすめ読書(その②)
江戸時代後半、貪欲な探検家・測量家の「間宮林蔵」。樺太(現サハリン)が大陸からの半島なのか、島なのかを解明すべく船を進める。樺太南部にはアイヌ人が、北にはアイヌとも言葉も異なる原住民がいる。さらには、もっと気性の激しい大陸人も来ている。しかも、厳しい大自然である。蚊やあぶの大群にも襲われる。冬はしもやけ(凍傷)で、指が動かなくなる。そんな中、彼は「島」であることを発見し、「間宮海峡」を見つけたのである。そして、晩年には、その行動力、たくましさを買われ、幕府から特別の使命をも与えられる。そんな間宮林蔵の生き様を描いた力作です。