ニッシーの秋の夜長のおすすめ読書（その①）

「一瞬の風になれ」（佐藤多佳子著・講談社）

素晴らしい本です。今年読んだ小説の中では、ベスト1です。高校の陸上選手を描いていますが、私自身が中学時代陸上部だった（ちなみに、3000mでは明石市内4位！）ことを差し引いても、大いに感動する青春小説です。自分の中学、高校時代も思い出しつつ、胸がしめつけられるような、そして、何度も涙が止まらなくなる場面があります。文字通り「吉川英冶文学新人賞」にふさわしい好著です。今まさに、世界陸上大阪大会が開催されており、男子400mリレーの日本代表が決勝に進出しました。結果は8位でしたが、素晴らしい走り、チームワークだったと思います。テレビを見ながら思わず大声を出して応援してしまいました。そんなリレーの選手の心の機微を繊細に描いた作品です。現在小学校6年、4年、2年の3人の娘たちにも将来読ませたいと思うそんな一冊です。