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2018.12.04

TPP11が発効へ、日EU・EPAも衆議院通過~自由で公正な貿易の旗手として世界経済の繁栄と日本の発展に貢献~

1.TPP11が12月30日に発効することになりました。かつて内閣府副大臣として甘利大臣の下で交渉に携わった者として、格別に感慨深いものがあります。
(1)輸出品については以下のような恩恵があり、成長するアジアを中心に輸出のチャンスが広がります。
・自動車:ベトナムの77~83%の高関税が13年目撤廃/ペルーで9%が即時撤廃/カナダは6.1%が5年目撤廃。
・水産物:近年輸出が伸びているベトナム向けブリ・サバ・サンマ・サケの15~18%の関税が即時撤廃。
・牛肉:カナダ向け26.5%の関税が6年で撤廃/メキシコ向け20~25%の関税が10年で撤廃/ベトナム向け15~31%の関税が3年で撤廃。
・日本茶:ベトナム、ブルネイ等関税のあるすべての締約国で撤廃。

(2)輸入品では、例えばワインは15%又は125円/㍑のうち低い方の関税がかけられていますが8年後無税、現状22.4~40%のチーズの関税も安くなり、消費者にも恩恵があります。

(3)TPP11では、このような関税引き下げによる自由貿易の推進に加え、我が国が主導し21世紀にふさわしい高いレベルのルールが盛り込まれています。例えば知的財産については、侵害に対する取締強化によって輸出した商品が保護されるほか、政府調達(入札)の分野では、成長著しいベトナム、マレーシアなどで、これまでは主に国内企業のみが受注してきていますが、TPP発効後は、例えば、ベトナムでの公共事業(建設)について約13億4千万円以上の案件に日本企業の入札が可能となり、中小企業も含めて海外へとビジネスチャンスが広がっていきます。投資についても、技術移転等を強制されることを禁じるなど、安心して投資できるようになります。

2.一方、日EU・EPA協定についても7月17日に署名し、我が国では国会の承認を得るべく今臨時国会に提出されています。EU側でも手続が進んでおり、年内に双方の手続が完了すれば、来年2月1日に発効します。
(1)日本からEUへの輸出品では、自動車の10%の関税が8年目に撤廃、自動車部品も9割以上が即時撤廃、牛肉(12.8%)が即時撤廃、水産物の関税もほとんどが即時撤廃となります。

(2)輸入品ではワイン(15%又は125円/㍑の関税が即時撤廃)、チーズ、革製品(バッグ、靴)などの関税が引き下げられるため、より安く輸入できるようになります。

(3)神戸ビーフ、夕張メロン、八女茶などのブランドも、日欧で互いに保護する制度(地理的表示:GI)が導入され、地域ブランドが保護・振興されます。

3.一方で、我が国農林水産業への影響について心配されている方々もおられると思います。輸入量増加や急激な価格の下落などの場合には、セーフガードの発動により、元の関税率に戻す措置がとれることとなっていますし、また農林水産業に関する国内対策として、攻めの農林水産業への転換に向けた体質強化策,経営安定・安定供給のための対策で既に9745億円を支出、万全の備えを講じています。

4.以上のように、TPP、日EU・EPA、さらにRCEP(東アジア地域包括的経済連携)を通じて、自由で公正な貿易の旗手として世界経済の繁栄と日本の発展にしっかりつなげていきたいと思います。ブレグジット(英国のEU離脱)の行方など不透明なこともありますが、日本経済の発展にしっかりと取り組んでいきます。皆様方の引き続きのご指導・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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