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2018.12.21

今年度第2次補正予算案(約3兆円)、31年度予算案(約101兆円)、31年度税制改正案決定

1.本日、今年度の第2次補正予算案、31年度予算案、31年度税制改正案が閣議決定されましたので、その主な内容をご報告します。まず、今年度の第2次補正予算案ですが、
① 防災・減災・国土強靭化のための3か年緊急対策(事業規模概ね7兆円)を実施。河川・道路等の防災、学校施設の耐震化、避難所等への再エネ・蓄エネ設備等導入支援など。(1兆723億円)
② TPP協定や日EU・EPA協定の発効に対応するため、農地の大区画化、農業・畜産等の設備投資支援、水産業における漁船導入支援など、農林水産業の強化策を実施。(計3,256億円)
③ ものづくり補助金・IT導入・持続化補助金(合せて1,100億円)、軽減税率対応レジ導入支援(561億円)など、中小企業・小規模事業者の支援策を実施。(計2,068億円)
④ その他、災害復旧、保育所整備、革新的研究開発推進プログラムの実施、ポスト「京」の製造、地方創生の拠点整備など、喫緊の課題に対応。(計1兆4,304億円)

2.31年度予算案については、過去最高となる62.5兆円の税収を見込む一方、歳出面での改革努力を継続し、公債発行を7年連続で縮減するなど、経済再生と財政健全化を両立した予算としました。
① 来年10月の消費税率引上げによる経済への影響緩和のため、2.3兆円の対策を実施。中小小売業に関する消費者へのポイント還元、低所得・子育て世帯向けプレミアム商品券、住宅購入者への「すまい給付金」拡充や次世代住宅ポイント制度、商店街活性化、国土強靭化対策など実施。
② 消費税増収分を活用し、来年10月から幼児教育・保育の無償化や、介護人材の処遇改善、年金生活者支援給付金の支給など、社会保障の充実と全世代型社会保障制度への転換を推進。
③ 教育・科学技術分野では、国立大学運営費交付金の約1割(1,000億円)を若手研究者比率や民間資金獲得状況など改革実績に応じた配分とし、改革に取り組む大学を支援。
④ 公共事業関係費は総額6兆596億円(3か年緊急対策分を除く。)を確保し、老朽化対策や生産性向上のためのインフラ整備。
⑤ 農林水産予算では、農業農村整備事業関係予算(補正と合わせ6,451億円)や、水産関係予算(補正や既存基金の活用等と合わせ3,200億円)を拡充。
⑥ 先日閣議決定した新たな防衛大綱等を踏まえ、防衛力整備費は5年間で約27.5兆円程度とし、宇宙・サイバーを含む「多次元統合防衛力」を構築。短距離離陸と垂直着陸が可能な新型戦闘機を新たに42機調達し、これらを運用できるよう護衛艦を改修。海上保安についても、大型巡視船1隻の建造、新型ジェット機1機、海上保安庁の定員増(423人)など更なる体制強化。

3.来年度税制改正案の主な内容は以下の通りです。
① 来年10月の消費税率引上げに対応するため、自動車への課税について、小型車を中心に自動車税を恒久減税(例:1,000cc以下の車は4,500円/年引下げ)するとともに、自動車購入時の税負担も時限的に軽減(「環境性能割」の税率を1%軽減)。住宅についても、住宅ローン減税を拡充し、予算措置と併せて対応。また、軽減税率が円滑に導入されるよう準備を促進。
② 個人事業者に対する事業承継税制を10年間の特例として創設し、事業用の土地、建物、機械等について100%相続税・贈与税を納税猶予。
③ 中小企業等の法人税の軽減税率の特例や投資促進税制を延長。
④ 税収が大都市に集中する構造を是正するため、特別法人事業税を創設し、地方に財源移転。(東京都から約4,200億円を移転)

4.こうした予算や税制をしっかり活用し、すべての人に「夢とチャンス」が満ち溢れた社会の実現を目指してまいります。皆様方の引き続きのご指導・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2018.12.04

TPP11が発効へ、日EU・EPAも衆議院通過~自由で公正な貿易の旗手として世界経済の繁栄と日本の発展に貢献~

1.TPP11が12月30日に発効することになりました。かつて内閣府副大臣として甘利大臣の下で交渉に携わった者として、格別に感慨深いものがあります。
(1)輸出品については以下のような恩恵があり、成長するアジアを中心に輸出のチャンスが広がります。
・自動車:ベトナムの77~83%の高関税が13年目撤廃/ペルーで9%が即時撤廃/カナダは6.1%が5年目撤廃。
・水産物:近年輸出が伸びているベトナム向けブリ・サバ・サンマ・サケの15~18%の関税が即時撤廃。
・牛肉:カナダ向け26.5%の関税が6年で撤廃/メキシコ向け20~25%の関税が10年で撤廃/ベトナム向け15~31%の関税が3年で撤廃。
・日本茶:ベトナム、ブルネイ等関税のあるすべての締約国で撤廃。

(2)輸入品では、例えばワインは15%又は125円/㍑のうち低い方の関税がかけられていますが8年後無税、現状22.4~40%のチーズの関税も安くなり、消費者にも恩恵があります。

(3)TPP11では、このような関税引き下げによる自由貿易の推進に加え、我が国が主導し21世紀にふさわしい高いレベルのルールが盛り込まれています。例えば知的財産については、侵害に対する取締強化によって輸出した商品が保護されるほか、政府調達(入札)の分野では、成長著しいベトナム、マレーシアなどで、これまでは主に国内企業のみが受注してきていますが、TPP発効後は、例えば、ベトナムでの公共事業(建設)について約13億4千万円以上の案件に日本企業の入札が可能となり、中小企業も含めて海外へとビジネスチャンスが広がっていきます。投資についても、技術移転等を強制されることを禁じるなど、安心して投資できるようになります。

2.一方、日EU・EPA協定についても7月17日に署名し、我が国では国会の承認を得るべく今臨時国会に提出されています。EU側でも手続が進んでおり、年内に双方の手続が完了すれば、来年2月1日に発効します。
(1)日本からEUへの輸出品では、自動車の10%の関税が8年目に撤廃、自動車部品も9割以上が即時撤廃、牛肉(12.8%)が即時撤廃、水産物の関税もほとんどが即時撤廃となります。

(2)輸入品ではワイン(15%又は125円/㍑の関税が即時撤廃)、チーズ、革製品(バッグ、靴)などの関税が引き下げられるため、より安く輸入できるようになります。

(3)神戸ビーフ、夕張メロン、八女茶などのブランドも、日欧で互いに保護する制度(地理的表示:GI)が導入され、地域ブランドが保護・振興されます。

3.一方で、我が国農林水産業への影響について心配されている方々もおられると思います。輸入量増加や急激な価格の下落などの場合には、セーフガードの発動により、元の関税率に戻す措置がとれることとなっていますし、また農林水産業に関する国内対策として、攻めの農林水産業への転換に向けた体質強化策,経営安定・安定供給のための対策で既に9745億円を支出、万全の備えを講じています。

4.以上のように、TPP、日EU・EPA、さらにRCEP(東アジア地域包括的経済連携)を通じて、自由で公正な貿易の旗手として世界経済の繁栄と日本の発展にしっかりつなげていきたいと思います。ブレグジット(英国のEU離脱)の行方など不透明なこともありますが、日本経済の発展にしっかりと取り組んでいきます。皆様方の引き続きのご指導・ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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